「平等」と「公平」の違いとは?意味を詳しく解釈

「平等」と「公平」の違い言葉・カタカナ語・言語

「平等」「公平」は類似した意味を持つ似た言葉です。

「平等」という表現は「男女は平等な権利を持っています」といった文章で使い、「公平」という表現は「公平な態度でみんなに接する」といった文章で使われますが、「平等」「公平」の意味の違いはどこにあるのでしょうか?

「平等」の意味や使い方

「平等」の意味や使い方

「平等」という表現は、「かたより・差別・違いがなくて、みんな(すべてのもの)が等しいことやそのさま」を意味しています。

「平等」というのは、「基本的に、それぞれの状況・能力・適性などを考慮して条件を変えたりすることはなく、みんなに等しく接したり同じように分けたりすることやそのさま」を意味している表現なのです。

「平等」の使い方は、「資金を平等に分け与えました」のように、「かたより・差別・違いを無くして、みんなに等しく接したり同じ量で分けたりする場合」に使うという使い方になります。

「公平」の意味や使い方

「公平」の意味や使い方

「公平」という表現は、「すべてのもの(みんな)を、差別・ひいきすることなく同じように取り扱うこと」「判断・処遇・処理などが偏っていなくて平らなさま」を意味しています。

また「公平」という表現には、「各人の状況・能力・適性などを考慮して、みんなが等しいと思えるハンデのない条件で活動(競争)したり物が分配されたりするようにすること」の意味もあります。

「公平」の使い方は、「公平なルールで勝負する」のように、「すべてのものを、それぞれの状況も考慮した上で同じように取り扱う場合(不当に感じるハンデを無くして扱う場合)」に使うという使い方になります。

「平等」と「公平」の違い

「平等」と「公平」の違い

「平等」という表現は、「かたより・差別・違いがなくて、みんな(すべてのもの)が等しいことや等しい様子」を意味していて、「それぞれの状況・能力・適性を考慮した調整によって偏り(ハンデ)を無くす」という意味のニュアンスはありません。

それに対して、「公平」という表現は「すべてのもの(みんな)を、差別・ひいきすることなく同じように取り扱うこと」を意味していて、「それぞれの状況・能力・適性を考慮した調整によって偏り(ハンデ)を無くす」という意味のニュアンスがある違いがあります。

そのため、「競争の順位に関係なく1万円の賞金を与えること」「平等」であり、「競争の順位に応じて1位の人に多めの賞金を与えること」「公平」という意味の違いが出てくるのです。

「平等」を使った例文と意味を解釈

「平等」を使った例文と意味を解釈

「平等」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。

「社会生活や人間関係のすべての側面において、みんなと平等に接していくことは現実世界では不可能です」

この「平等」を使った例文は、「平等」の表現を、「すべての面で、みんなと偏りなく同じように接していくことは現実世界では不可能である」という意味で使っています。

「公平」を使った例文と意味を解釈

「公平」を使った例文と意味を解釈

「公平」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。

「公的年金制度は、年齢を問わず負担と給付のバランスが公平なものでなければなりません」 この「公平」を使った例文は、「公平」の表現を、「年齢を問わず負担と給付のバランスが偏りのないもの(特定世代だけが得したり損したりすることがないもの)でなければならない」という意味を持つ文脈で使用しています。

まとめ

まとめ

「平等」「公平」の意味の違いについて説明してきましたが、「平等」の表現は「すべてのものを等しく扱うこと、みんなに同じように分けるさま」に意味の重点があります。

それに対して、「公平」の表現は「それぞれの状況・適性などを考慮した上で調整して、偏り・ハンデを無くして同じ条件(機会均等・力の拮抗を感じられる条件)にすること」に意味の重点があります。

「平等」「公平」の意味の違いを正しく理解して、内容や状況に応じて適切に使い分けるようにしましょう。