「獲物」と「得物」は類似した意味を連想させる紛らわしい同音異義語ですが、「獲物」と「得物」の意味・使い方の違いを正しく理解できているでしょうか?
この記事では、「獲物」と「得物」の意味の違いを分かりやすく解説していきます。
「獲物」の意味や使い方
「獲物(えもの)」という表現は、「狩猟・漁業などで獲得した食料にするための動物・魚」を意味しています。
「獲物」には、「勝負ごとに勝ったり強奪したりして、相手から奪い取ったもの」という意味合いもあります。
「獲物」の表現の使い方は「狩りで獲物を仕留めました」のように、「狩猟・漁によって捕獲した食料となる動物」を意味して使います。
また「盗賊が旅人から掠め取った獲物です」のように、「勝負や強奪によって相手から奪い取ったもの」の意味で使うことができます。
「得物」の意味や使い方
「得物(えもの)」という表現は、「自分が得意とする扱いなれている武器・武器一般」のことを意味しています。
「得物」の古語的な意味合いとして、「自分がもっとも得意とする技術・物事」という意味も挙げられます。
「得物」の表現の使い方は「私が敵と戦う時の得物は弓矢です」のように、「自分がもっとも得意とする使いやすい武器・武器一般」を指し示して使うことができます。
「獲物」と「得物」の違い
「獲物」と「得物」の意味の違いを、分かりやすく説明します。
「獲物」という言葉は、「狩猟・漁などで捕まえた食料になる動物・魚」や「勝負(競争)に勝利して相手から奪い取ったもの」を意味しています。
それに対して、「得物」というのは「自分がもっとも得意とする使いやすい武器・武器一般」を意味しているという違いを指摘できます。
「得物」の古語的な意味として、「自分がもっとも得意な物事た技術」といった意味合いもあります。
そのため、「今日の狩りの獲物はイノシシです」とはいえても、「今日の狩りの得物はイノシシです」と表現することはできないのです。
逆に「俺の得物は短刀だ」とはいえても、「俺の獲物は短刀だ」と表現すると意味が通じなくなってしまいます。
「獲物」を使った例文と意味を解釈
「獲物」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「この山で生きるなら、できるだけ沢山の獲物を捕まえておかないと、冬に食料不足で困ることになります」
この「獲物」を使った例文は、「獲物」の表現を、「できるだけ沢山の食料になる山の動物を狩猟で捕まえておかないと」の意味合いで使っています。
「得物」を使った例文と意味を解釈
「得物」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「得物を奪われてしまっては、まともに敵と戦うことはできません」
この「得物」を使った例文は、「得物」の表現を、「自分がもっとも得意とする使い慣れている武器を奪われてしまっては」の意味を持つ文脈で使っています。
まとめ
「獲物」と「得物」の意味の違いを詳しく説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「獲物」というのは、「狩猟・漁業などで獲得した動物・魚」や「勝負ごとに勝って相手から奪い取ったもの」を意味しています。
それに対して、「得物」という表現は「自分が得意とする扱いなれている武器」や「自分がもっとも得意な技・物事」の意味合いを持っています。
「獲物」と「得物」の意味の違いを知りたい時には、この記事の解説を確認してみてください。