「省く」と「略する」は類似する意味を含む言葉ですが、詳細な意味合いが異なるため注意が必要です。
この記事では、「省く」と「略する」の違いを分かりやすく説明していきます。
「省く」とは?
「省く」は「はぶく」と読む言葉で、「物事から必要でないものとして取り除く」という意味があります。
また、「全体から一部を減らしたり取り除いたりする」という意味や、「節約する」という意味で使用される場合もあります。
「略する」とは?
「りゃくする」と読む「略する」は、「物事の全体のうち、一部分を取り除く」または「一部を省略して簡単にする」といった意味を示す言葉です。
そのほか、「何かをかすめ取る」「攻め取る」という意味も含まれています。
「省く」と「略する」の違い
「省く」と「略する」の違いを分かりやすく解説します。
「省く」も「略する」も「何かを取り除く」「一部を取り除く」という意味合いを持つ点は共通していますが、以下のような違いがあります。
「省く」は「無駄なものや不要なものを除去するために何かを取り除く」という意味合いが強い印象が感じられます。
一方「略す」は、「物事を簡単にするために何かを取り除く」というニュアンスがあるといわれています。
「省く」の例文
「省く」は「〜を省く」のように用いられるのが一般的です。
日常生活を始めとした様々な場面で使用できる言葉です。
・『時間がないので詳しい説明を省く』
・『この商品は料理の手間を省く便利なアイテムです』
・『無駄な費用を省くために家計簿をつける』
「略する」の例文
「略する」は「〜を略する」や「〜は略する」などのように使われます。
ビジネス分野などでも用いられているフレーズです。
・『繁雑な手続きを略する』
・『この資料の細かな内容は略します』
・『彼らの敬称を略して記載する』
まとめ
「省く」は「物事から不要なものを取り除く」「一部を減らしたり取り除いたりする」を示し、「略する」は「全体から一部分を取り除く」「一部を省略して簡単にする」を示します。
双方の意味や使用例を知って、状況に合わせて使い分けてみましょう。