「植える」と「蒔く」はいずれも植物に関係する意味を持つ言葉ですが、細かな意味合いが異なるため使い分けが必要な場合があります。
この記事では、「植える」と「蒔く」の違いを分かりやすく説明していきます。
「植える」とは?
「植える」は「うえる」と読む言葉で、「草木の苗や種子を土の中に埋める」ことを意味します。
また、「細い物や小さい物をはめ込む」や「思想などを教え込んで根付かせる」といった意味で使用されることもあります。
「蒔く」とは?
「まく」と読む「蒔く」は、「植物の種子を畑などの土に散らす」「種子を散らして土に埋める」という意味がある言葉です。
そのほか、比喩的な表現として「物事の原因を作る」という意味で用いられることもあります。
「植える」と「蒔く」の違い
「植える」も「蒔く」も「植物の種子」に関する意味を含む点は共通していますが、次のような違いがあります。
「植える」は「草木などの種子または苗を土の中に埋める」ことを示し、種子だけでなく苗を地中に埋める際にも使用します。
また、「植える」は「小さい物や細い物をはめ込む」もしくは「教義や思想などを教え込んで根付かせる」という意味も持っており、植物以外に対しても使われます。
一方、「蒔く」は「植物の種子を土の上に散らす」または「種子を土に散らして埋める」ことを意味するほか、「物事の原因を作る」という意味で比喩的に使用されることもあります。
「植える」の例文
「植える」は「〜を植える」や「〜に植える」のように用いるのが一般的です。
日常生活でも気軽に使える表現です。
・『鉢にビオラの苗を植える』
・『毛をブラシに植える』
・『生徒たちに道徳観を植える』
「蒔く」の例文
「蒔く」は「〜を蒔く」のように使用します。
「まく」と平仮名で表記されることもあります。
・『春になったらハーブの種を蒔く』
・『彼はいつも喧嘩の種を蒔く』
まとめ
「植える」は「草木の苗や種子を土の中に埋める」「細い物や小さい物をはめ込む」「思想などを教え込んで根付かせる」などを示し、「蒔く」は「植物の種子を土に散らす」「種子を散らして土に埋める」「物事の原因を作る」ことを示します。
植物以外の物事に使われることがある点も覚えておきましょう。
ぜひ両者を使い分ける参考にしてください。