日本語には同じ発音をした同音異義語というもジャンルの言葉があります。
その中で「こうえん」という読み方をする「講演」と「公演」という2つの言葉がありますが、それぞれどのような意味があり、相違点を明確に説明することができるでしょうか?
そこで今回は、これら「講演」と「公演」2つの言葉について見ていくことにします。
「講演」と「公演」各々の解釈
まず、「講演」と「公演」各々の言葉に意味を説明していくことにしましょう。
「講演」の意味や使い方
「講演」は「会場に集まった多人数を相手にある話題について話をすること」、あるいは「その談話」という意味になります。
よく使われる表現としては「学会で講演する」や「政治問題について基調講演する」というものが挙げられます。
「公演」の意味や使い方
もう一方の「公演」は「公衆の面前で演劇・舞踊・音楽などを演ずること」という意味があります。
使い方としては「海外で狂言を公演する」というようなものになります。
「講演」と「公演」の違い
では「講演」と「公演」には、どのような違いがあるのでしょうか?
「講演」は「会場に集まっている多く人達を相手にして、あるテーマや話題について話をすること」という意味となっていますが、「公演」は「多く人達の前で演劇・舞踊・音楽などを演ずること」ということを言っています。
このことから、「公演」は「話をする」、「公演」は「パフォーマンスをする」というニュアンスとなり、この点が相違点と言えます。
「講演」と「公演」各々を使った例文と意味を解釈
ここで「講演」と「公演」各々を使った例文を見ながら、具体的な活用シーンをイメージしてみることにしましょう。
「講演」を使った例文と意味を解釈
「講演は予定時間を大幅に上回り、2時間も続いたのです。しかし、その内容は多くに人に深い感銘を与えました」
「講演」はあらかじめ予定時間が設定されているものですが、時にはその内容が非常に熱を帯びてきて、予定時間を大幅に超えてしまうことも珍しくはありません。
しかも、その内容が多くの人に感銘を与えるものであったなら、拍手喝采となることは言う間でもありません。
「公演」を使った例文と意味を解釈
「活気に満ちた公演で、動員数1万人を超える盛況ぶりだ」
人気のあるパフォーマーの「公演」があると、多くの観客が集まってきます。
そのステージの面白さ・活気さに見る人達の心も1つになって、非常に盛り上がっていきます。
1度、このような「公演」に行ってみると、もうその魅力に完全にハマってしまいます。
まとめ
「講演」と「公演」という2つ言葉について見てきましたが、これらの言葉の意味や使い方を正しく理解頂くことができたでしょうか?
同じ発音ではあるものの、「講演」は「話を主体としたもの」であり、「公演」は「演劇や舞踊、音楽などを主体としたもの」という違いがあることが分かりました。
このように「演ずる」という文字が含まれていても、全く言なる解釈となる言葉が他にもたくさんありますので、これからもこの手の言葉のボキャブラリーを増やしていって欲しいものです。