この記事では、「小麦」と「大麦」の違いを分かりやすく説明していきます。
「小麦」とは?
「小麦」とはイネ科に属する植物で、世界三大穀物の1つに数えられます。
小麦の皮やくずの部分を取り除き、粉にしたのが小麦粉です。
小麦粉はうどんやパスタ等の麺類、パン、お菓子などの材料として用いられており、世界各国で食べられています。
日本では米が主食ですが、小麦も弥生時代には中国から伝来していました。
第二次大戦後に食が欧米化したことで、小麦の消費は大きく拡大しています。
「大麦」とは?
「大麦」もイネ科の植物で、中央アジアが原産です。
日本には弥生時代に朝鮮半島から伝来したといわれています。
ビールやウイスキー、芋焼酎といったお酒の原料としても用いられますし、麦茶や麦みそなどにも用いられます。
日本では麦ごはんとして食べたりもします。
また、牛や豚など家畜の飼料となることもあります。
大麦には二条大麦と六条大麦の2種類があります。
「小麦」と「大麦」の違い
「小麦」も「大麦」も「イネ科の植物」です。
どちらにもタンパク質が含まれていますが、小麦と大麦ではタンパク質の種類が異なります。
小麦に含まれているのはグルテンというタンパク質で、粘り気と膨張性があります。
その性質を活かして、パンやパスタ、お菓子などが作られているのです。
大麦に含まれているタンパク質はホルデインで、粘り気はありません。
ただし、小麦よりも吸水性に優れているためビールや味噌などに用いられます。
それから小麦と大麦では、栽培される地域にも違いがあります。
大麦の方が低温や乾燥に強いという性質があるため、小麦が栽培できない地域でも栽培することができます。
まとめ
「小麦」と「大麦」はどちらもイネ科の植物ですが、含まれているタンパク質に違いがあります。
粘り気と膨張性があるのが「小麦」で、パンやパスタ、お菓子などに用いられます。
「大麦」は粘り気がなく、ビールや味噌などの原料として用いられます。