ビジネスでの会話で「譲歩」と「妥協」の使い分けに悩むことがあります。
一体どの様な点が違うのか、意味や例文なども併せて紹介します。
「譲歩」と「妥協」各々の解釈
「譲歩」と「妥協」のそれぞれの意味や使い方の解釈をします。
「譲歩」の意味や使い方
「譲歩」の意味は、「自分の主張の一部または全部を、相手の主張や要望に合わせること」です。
相手と意見が対立した時に、いつまでも平行線をたどっていてはらちが明かないので、自分の考えを曲げて相手の考えに近づける様にして、納得させることを言います。
「譲歩」という言葉は「ゆずる」「あゆむ」という言葉で成り立っていて、文字通り「ゆずりあゆみよること」を表します。
相手がどうしてもこちらの意見を受け入れる姿勢がない時に、ゆずれるところはゆずり、相手との関係を保つ様にする時に使います。
特に自分達にとって大きく不利になる要素がなく、ゆずっても構わないという時の表現です。
「妥協」の意味や使い方
「妥協」の意味は、「お互いに納得できる点を決めて、そこで折り合いをつけること」です。
相手と意見が対立した時に、双方で話し合うか、一方、又は第三者が働きかけるなどして、お互いにここまでなら譲れるという点を決めて、どちらも合わせる様にすることを言います。
相手も折れてるので不本意でも仕方がないと思う時に使われます。
お互いが相手との関係を大切にしていて、穏やかに済ませたいという気持ちを含んでいて、「妥協点」などとも使われます。
「譲歩」と「妥協」の違い
「譲歩」と「妥協」の違いは、「積極的であるか、消極的であるか」という点です。
「譲歩」は、「自分がゆずれる点をゆずって相手に歩み寄ること」で、ゆずっても構わない、それで相手とうまくいくならば良いという積極的な気持ちを含んだ言葉です。
「妥協」は、「お互いがゆずりあって話をまとめること」で、痛み分けになるから我慢しよう、不本意だけれども仕方ないという消極的な気持ちを含んだ言葉です。
「譲歩」と「妥協」各々を使った例文と意味を解釈
「譲歩」と「妥協」を使ったそれぞれの例文とその意味を解釈していきます。
「譲歩」を使った例文と意味を解釈
「取引先が売値を0. 1%引き上げて欲しいと言ってきたので、譲歩することにした」
取引先から商品の売り値をあと0. 1%安くして欲しいと言ってきました。
まだコストを引いても余裕がある上に、大口の顧客なのでOKしたことを表しています。
「妥協」を使った例文と意味を解釈
「業者がコストを3%値上げすると言って来たが、何度も話し合って1%で妥協した」
業者から仕入れている原材料の値段を3%値上げすると言ってきました。
どうしても値上げするならば手を引くと言ったところ、1%という案を出して来たので受け入れることにしたことを表しています。
まとめ
「譲歩」と「妥協」は、「ゆずっても大丈夫」「仕方ないから受け入れる」という違いがあります。
ビジネスで正しく使い分けられる様になりましょう。