この記事では、「琴」と「箏」の違いを分かりやすく説明していきます。
「琴」とは?
中国の古代弦楽器で、日本には奈良時代に伝来したものを意味する言葉です。
「琴」は、基本的に七本の弦を持ち、琴柱を使用しないで、弦を押さえながら右手で弾くことによって音を出すという構造となっています。
日本国内のいて「きん」と読まれ、平安時代には一時期衰退したものの、江戸時代に明の帰化僧心越によって再興されたことで知られます。
今日では、「琴」は、その美しい音色と独特の演奏技法で知られ、伝統音楽や文化的な行事で演奏される歴史ある楽器です。
「箏」とは?
日本の伝統楽器で、奈良時代に中国から伝わったものを意味する言葉です。
「箏」は、基本的に十三本の弦を持ち、可動式の柱を使用することによって、弦の音程を調節するという構造となっています。
右手の指にはめた爪で、弦を弾くことによって演奏され、その音色は日本の伝統音楽に欠かせないものです。
また、「箏」は、「こと」と読まれ、楽箏として雅楽に用いられる他に、筑紫箏、俗箏など、さまざまな形態で発展してきたという歴史があります。
「箏」の演奏は、日本の文化や芸術に深く根ざしており、今日でも多くの人々に親しまれています。
「琴」と「箏」の違い
「琴」と「箏」の違いを、分かりやすく解説します。
「琴」と「箏」は、日本の伝統的な弦楽器を意味する言葉ですが、いくつかの違いがあります。
「琴」は、古代中国の「七絃琴」として知られる絃楽器のことです。
日本の一絃琴や二絃琴にも見られます。
柱や琴爪を用いず、徽と呼ばれる13個の目印により、左手の指で絃の長さを区切って音程を生み出し、右手の指で絃を弾きます。
その一方で、「箏」は、奈良時代に中国の唐から伝来した楽器のことです。
胴の上に立てられた柱という可動式ブリッジを動かして音の高さを決めることが特徴として挙げられます。
右手の親指・人差し指・中指に箏爪を付けて演奏します。
このように、「琴」と「箏」は、構造と演奏方法において明確な違いがあると言えます。
まとめ
「琴」と「箏」は異なる楽器であり、それぞれ独自の歴史と特徴を持ちます。
その中で、「琴」と「箏」は、日本の伝統音楽において重要な役割を果たしており、その音色は日本文化の象徴とも言えるでしょう。