この記事では、「辞職」と「退職」の違いを分かりやすく説明していきます。
「辞職」の意味や使い方
「辞職」の意味と使い方について紹介します。
意味
「辞職」は「じしょく」と読み、「役職のある人が、自らの意思で会社を辞めること」という意味です。
労働基準法では「最短2週間前に会社に申告すること」となっていて、辞める2週間前に会社に退職届を提出しなければなりません。
使い方
「辞職」は、基本的に役職のある人が辞める場合で、どの様な事情であれ自分から会社を辞める時に使います。
転職はもちろん、家庭の事情や職場でパワハラ・モラハラに遭った場合でも、自分から辞めると「辞職」になります。
最も良くあるのが、会社が問題を起こしたり、部下がミスをした時などに責任をとって辞めるケースです。
たとえ会社をやめざるを得ない場合でも、形式として自分から辞める時には「辞職」になるのです。
因みに、リストラや人員整理、懲罰など会社都合で辞めさせれられる時には「解雇」と言います。
「退職」の意味や使い方
「退職」の意味と使い方について紹介します。
意味
「退職」は「たいしょく」と読み、「自己都合・会社都合や契約期間満了などで、会社を辞めること」という言意味です。
自分の意思で辞めることから「辞職」も含みます。
使い方
「退職」は、基本的に「会社を辞めること全般」に使いますが、大きく分けて以下の2つがあります。
「自己都合退職」は、何らかの事情により、自分の意思で会社を辞めることを言います。
転職や結婚、家庭の事情などはこちらになります。
「会社都合退職」は、企業側の都合により会社を辞めることを言います。
最も代表的な例がリストラで、社内で退職者を募り、「希望退職」とするのです。
この場合、普通の退職よりも退職金などの手当てが高く、失業保険も早く貰えるなどメリットがあります。
「辞職」と「退職」の違い
「辞職」と「退職」の違いを分り易く説明します。
主体性
「辞職」は、「自らの意思で会社を辞めること」を言います。
「退職」は、「自らの意思、または会社都合で辞めること」を言います。
対象者
「辞職」は、主に役職のある人が会社を辞めることを言います。
「退職」は、「辞職」も含めて会社を辞めること全般を言います。
「辞職」を使った例文と意味を解釈
「会社の脱税疑惑により、社長以下役員が全員辞職した」
会社が脱税したという疑惑が生じて、マスコミで取り上げられるなど不祥事になりました。
その責任を取って社長と役員が全員会社を辞めたことを表しています。
「退職」を使った例文と意味を解釈
「先輩がめでたく結婚退職した」
女性の従業員が結婚により会社を辞めることが決まったと言っています。
まとめ
「辞職」と「退職」は、含まれる意味の範囲に違いがあります。
普通に会社を辞める時には「退職」を使えば良いでしょう。