国会議員の秘書を示す「公設秘書」と「私設秘書」は、何が違うのか。
この記事では、「公設秘書」と「私設秘書」の違いを分かりやすく説明していきます。
「公設秘書」とは?
「公設秘書」は、公的に設置された秘書を意味します。
「公設秘書」は、国家公務員であり、「公設秘書」の給与は国が支払うものとなります。
国会議員1人に対し「公設秘書」は3人までつけることができます。
その役割は、政策担当秘書、第一公設秘書、第二公設秘書の3つです。
3人の「公設秘書」をつけたとしても、すべての負担は国が負担するため、国会議員は「公設秘書」の給与などを心配する必要はありません。
国家公務員と聞くと、一生安泰の仕事のように思えますが、残念ながら、そうではありません。
「公設秘書」は、国家公務員特別職となるため、ついていた国会議員が落選してしまうと、一緒に「公設秘書」の仕事もなくなることになります。
国会議員と一緒に無職となってしまうのです。
このように、公務員という肩書でありながらも、常に無職になってしまうといったリスクを抱えた仕事となります。
また、誰でも「公設秘書」になることができるというわけではなく、年齢の規定では、65歳以上の人はなることができません。
また、国会議員の配偶者も「公設秘書」になることはできません。
「私設秘書」とは?
「私設秘書」は、私的に設置した秘書を意味します。
国会議員が自身のお金で雇うため、人数に制限などもありません。
国会議員自身が必要とする人数を雇うものとなり、大物政治家ともなれば、100人近い「私設秘書」を雇っている場合もあります。
また、各「私設秘書」の給与は、国会議員によって異なります。
ただし、多くの場合、「公的秘書」と比べると低くなる傾向があり、また、秘書の中での立場においても、「私的秘書」は低い立場となります。
そんな中でも「私的秘書」には、「私的秘書」のメリットがあります。
それは、例え、国会議員が落選しても必ず無職になるわけではないということです。
国会議員が再起を目指す場合、そのまま、その人の「私設秘書」として働くことが可能です。
「公設秘書」と「私設秘書」の違い
どちらも、国会議員に仕える秘書であることは間違いありません。
その中で、「公設秘書」は、国から給与が支払われ、「私的秘書」は国会議員から給与が支払われます。
その給与面や立場面といったものは、「公設秘書」の方が高くなりますが、その分、もし、国会議員が落選した場合は、そのまま無職になってしまうものとなります。
このような違いが「公設秘書」と「私設秘書」にはあります。
まとめ
以上が、「公設秘書」と「私設秘書」の違いです。
「公設秘書」の方が立場は高く、より重要な仕事を任される傾向もあり、やりがいのある仕事となります。
それに対し、「私的秘書」は立場は低く、事務作業や雑用が多いといった業務内容にも違いがあります。