同じ「調べる」といった意味の共通点がある「査察」と「視察」の違いは何なのか。
この記事では、「査察」と「視察」の違いを分かりやすく説明していきます。
「査察」とは?
「査察」は、状況を確認し、物事が規定通りに行われているかを調べる行為を意味します。
不正が行われていないか。
ルールが守られているか。
といったことを調べる意味があります。
また、同じ調べる行為でも、問題があると判断された件において、上の立場の人が実際に現地に足を運び確認する、調べる、といった意味もあります。
このような意味から、「査察」は、「立ち入り検査」や「立ち入り調査」、「検閲」、「検視」、「点検」、「監察」などと同じものとなります。
「査察」の使い方
「査察」は、「査察する」、「査察した」といった使い方に加え、「査察機関」や「査察官」、「査察システム」、「現地査察」などといった言葉もあります。
「視察」とは?
「視察」は、その現場や現地に出向き、その場所の実際の様子を確認し見極める行為を意味します。
その場所に訪れ、実際に自分の目で確かめ確認する行為が「視察」です。
このような意味から、「視察」は、「見学」や「見分」、「巡察」、「閲覧」などと同じものとなります。
「視察」の使い方
「視察」は、「視察する」、「視察した」といった使い方に加え、「視察旅行」や「視察団」、「工場視察」、「選手視察」などといった言葉もあります。
「査察」と「視察」の違い
同じ、調べる行為でもその中身が、「査察」と「視察」ではことなります。
「査察」は、その場での状況を確認し、物事が規定通りに行われているかを調べる行為。
「視察」は、その場に向かい、その場所の実際に様子を自分の目で確かめ確認する行為となります。
このように、「査察」と「視察」とでは、同じその場に出向き調べるといったことは同じものの、その中身に違いがある言葉となります。
規定通りに行われているかを調べる際には、「査察」。
実際に自分の目で確かめ確認する際には、「視察」を用います。
「査察」の例文
・『踏切事故が発生した現場に足を運び査察してきました』
・『現場で査察してきた結果は、以下の通りです』
・『私が勤務する会社に税務署からの査察が入ることがわかり、少し驚いています』
・『事故発生現場に査察官を派遣することになりました』
「視察」の例文
・『来月、完成した工場に視察旅行に行く予定です』
・『明日、本社からの視察団が来るため、その準備に追われています』
・『今回の大雨で最も大きな被害を受けた現場に視察に行ったうえで、復興に向けた本格的な対策を練ることにします』
・『修学旅行先が決定したため、その場所に夏休みを利用し同僚の先生3名と視察に行ってきます』
まとめ
以上が、「査察」と「視察」の違いです。
以上のことから、「査察する」と「視察する」とでは、その内容に違いがある事がわかります。
現地で何を調べるのか。
その違いを踏まえ、「査察」と「視察」を使い分ける必要があります。