この記事では、「曝射」と「照射」の違いを分かりやすく説明していきます。
「噴射」とは?
「曝射」【ばくしゃ】とは、放射線を特定の場所にあてる治療行為のことです。
漢字の「曝」は訓読みで「曝す」【さらす】と読み、光を浴びせることを意味します。
また、「被曝」【ひばく】という用語があるように、放射線を浴びるという意味も含みます。
「射」は狙いを定めてものを当てること、あるいは、光がさすことを意味します。
つまり、これらを組み合わせた「噴射」は、放射線などの光線を特定の場所に当てることを表す言葉になっているのです。
「照射」とは?
「照射」【しょうしゃ】とは、日光などの光がさすこと、あるいは、レーザーなどの光線を当てることです。
漢字の「照」は光が届くこと、「射」は光がさすこと、狙った場所にものを当てることを意味しており、これらを組み合わせた「照射」は光がさしてある場所が照らされている様子を表しています。
この言葉は日光で自然に明るく照らされる様子も表しますが、どちらかというと、特定の場所に狙いを定めて光線を当てるというニュアンスが強くなっています。
たとえば、治療目的で機器を用いて特定の場所に光線をあてることなどが「照射」と呼ばれます。
「曝射」と「照射」の違い
「曝射」と「照射」の違いを分かりやすく解説します。
これらの言葉は漢字の「射」を含み、どちらも狙いを定めた場所に光線を当てることを表しています。
ただし「曝」「照」の意味によって、言葉の持つ意味も変わってきます。
「曝射」の「曝」は放射線を浴びることを指しており、「曝射」は放射線を当てることを表す時に用いられます。
「照射」の「照」は光線を当てることを意味しており、「照射」は種類は問わず光線を当てることを表します。
放射線も光の仲間なので、広義には「曝射」も「照射」と同じだといえますが、放射線を当てる場合はほかの光線を当てる行為と区別して「曝射」と呼ぶことがあるのです。
「曝射」の例文
・『肺を検査するため、患者さんの胸にX線を曝射する』
・『撮影条件を確認した上でX線の曝射スイッチを押す』
「照射」の例文
・『ヒトは皮膚に太陽光が照射されるとビタミンDが生成される』
・『患部に光線を照射する治療を受ける』
まとめ
「曝射」と「照射」はどちらも光線を当てることを表し、「曝射」は放射線を当てるという意味合いが強くなります。
ただし放射線を当てることも「照射」であり、広義には同じ意味を持つ言葉ともいえます。