この記事では、「疲労」と「筋肉痛」の違いを分かりやすく説明していきます。
「疲労」とは?
「疲労」【ひろう】とは心身の疲れを感じること。
活動をしてエネルギーを消耗したために機能が低下し、だるさや意欲低下などが起こる現象です。
私たちの脳や体は活動を続けると細胞組織がダメージを受け、機能が低下してしまいます。
そのまま活動を続けるとダメージが増え、エネルギーも不足してしまうので、休息をとらせるために脳がメッセージを出して「疲労」を感じさせます。
私たちは「疲労」を感じることで体のダメージに気付き、休憩や睡眠をとったり、食事からエネルギーを補給したりすることで、脳や体のダメージを修復させることができるのです。
「疲労」が起こると、体のだるさ、眠気、意欲や集中力の低下、肩こりや腰の痛みなどの症状を伴うことが一般的です。
ただし、「疲労」の症状はさまざまで漠然としており、症状の表れ方や強さは個人によっても異なります。
「筋肉痛」とは?
「筋肉痛」【きんにくつう】とは、筋肉を酷使した後に筋肉が痛む現象のことです。
主に、激しい運動をした後、重い荷物を持ち運ぶなどの肉体労働をした後、筋肉トレーニングをした後などに起こります。
筋肉を酷使すると「筋肉痛」になるのは、筋肉を構成する筋繊維に小さな損傷ができ、炎症が起こるためです。
筋繊維の損傷を修復する際に炎症が起きて、痛みを感じる物質が生じることで「筋肉痛」になります。
当日に痛みを感じ始めることもあれば、1、2日後に起こることもあり、痛みの強さや傷みが続く期間はその時々でも異なります。
「筋肉痛」は、普段使われていない筋肉ほど動かした時に大きな負担がかかるため、あまり運動しない人が急に激しい運動をした時や普段動かさない部位の筋肉トレーニングをした時に「筋肉痛」が重くなる傾向があります。
痛みが強い時は日常生活に差し支えることもありますが、ストレッチやマッサージ、入浴などで血行を促進させることで回復を早めることが期待できます。
「疲労」と「筋肉痛」の違い
「疲労」と「筋肉痛」の違いを分かりやすく解説します。
「疲労」と「筋肉痛」は運動や肉体労働などをした後に起こる現象です。
ただし、症状の出方や起こる部位が違います。
「疲労」は、活動によってエネルギー不足や細胞組織のダメージが起きた時に起こる、機能の低下、だるさ、意欲低下などを伴う現象です。
眼精疲労や筋肉疲労、精神的な疲労のように、活動によって負担のかかった器官が「疲労」することもあれば、全身に漠然と「疲労」感をおぼえることもあります。
一方、「筋肉痛」は筋肉の酷使によって炎症が起きて痛みを感じる現象であり、部位は筋肉に限られています。
「疲労」は痛みというよりはだるい、体が重い感じで、「筋肉痛」は強い痛みを伴うのが特徴です。
まとめ
「疲労」は活動によって心身が疲れること、「筋肉痛」は筋肉の酷使によって筋肉に炎症が起きることです。
症状の出方、症状の表れる部位に違いがあります。