この記事では、「ホンアジサイ」と「セイヨウアジサイ」の違いを説明していきます。
「ホンアジサイ」とは?
これは、園芸用として普及している日本のアジサイを指します。
日本の温暖な地域に自生する「ガクアジサイ」をもとにして作られており、一般に梅雨の時期を旬とする、紫や青い花を咲かせる「アジサイ」と認識されています。
「ガクアジサイ」は「花序」の中央に両性花という小花が集まり、その周辺を花びらの形をしたがくの「装飾花」が額のようにふちどっています。
一方、「ホンアジサイ」は両性花がなく、装飾花だけが集まって手まりのような丸い花序を構成しています。
そのため「ガクアジサイ」よりも花にボリュームがあって映え、庭木や植栽、観光資源などで広く栽培されるようになっています。
「セイヨウアジサイ」とは?
これは、日本のアジサイを元にして西洋で作られたアジサイです。
本来は西洋にはない植物でしたが、長崎の出島に滞在したシーボルトが「ホンアジサイ」に魅入られ、ヨーロッパに帰国する際に持ち込んだために広まりました。
土壌のpHの影響を受けて鮮やかに咲くアジサイは「東洋のバラ」と注目され、シーボルトの持ち込んだ株を元にさまざまな品種が生まれます。
そして、大正時代にはヨーロッパ北米で誕生したものが日本にも入ってきて、それが「西洋アジサイ」と称されるようになりました。
たとえば、私たちの身近なところでは長く花が楽しめる「アナベル」がおなじみです。
「ホンアジサイ」と「セイヨウアジサイ」の違い
二つの違いについて説明します。
両者の違いは、前者は日本で作られ、後者は西洋で作られた品種という点です。
日本の「ガクアジサイ」を元にして日本で新しく開発した花が「ホンアジサイ」あるいは「二ホンアジサイ」と称して普及しています。
開花の旬を迎える6〜8月頃に園芸店やホームセンターに行けば、どちらのアジサイも見られることでしょう。
これらは「手まり咲き」のこんもりした可愛らしい花を咲かせ、個性的なタイプも年々増えてきているので、園芸ファンに人気があります。
まとめ
これらは品種が開発された地域が異なっています。
ただし、母種はどちらも日本の「ガクアジサイ」であるところは変わりありません。