「焼け石に水」と「火に油を注ぐ」このふたつのことわざは、普段の日常生活でも使われることのある言葉です。
何気なく使っている方が多いと思いますが、このタイミングでしっかりとした意味を知っておきましょう。
それではこの記事では「焼け石に水」「火に油を注ぐ」のふたつをわかりやすく説明していきたいと思います。
「焼け石に水」とは?
「焼け石に水」とは、焼けた石に水を少しばかりかけてもすぐに蒸発してしまうというたとえから、努力や援助をしても少なくてなんの役にも立たないということをあらわすことわざです。
まったく効果がないわけではなく、少しは効果があるものの効果が薄かったりほとんど意味を成していなかったりする場合に使います。
「焼け石に水」の反対語は、「火に油を注ぐ」です。
「火に油を注ぐ」とは?
「火に油を注ぐ」とは、ただでさえ危ない状態のものに勢いをつけて、事態を悪化させてしまうことをあらわすことわざです。
燃えている薪などにさらに火を燃え上がらせる油を注ぐことにたとえています。
主に、怒っている人をさらに怒らせた場合に使われることが多いです。
「火に油を注ぐ」の反対語は、「焼け石に水」です。
「焼け石に水」と「火に油を注ぐ」の違い
「焼け石に水」と「火に油を注ぐ」は、反対語になっています。
といってもことわざの反対語は、理解が難しいところもあります。
では、ふたつの言葉を比べながら説明していきたいと思います。
「焼け石に水」は、努力や援助をしたが少なくてなんの役にも立たないことをあらわしています。
反対に「火に油を注ぐ」は、ただでさえ危ない状態のものに少しでも勢いをつけてしまうと、さらに事態が悪化してしまうことを意味しています。
「焼け石に水」は事態をよりよく改善しようと思っていたのに足りなかった場合に使い、「火に油を注ぐ」は少しのことで事態がさらに悪化してしまう場合に使うので、反対の言葉ということがわかります。
「焼け石に水」を使った例文を2つ紹介
・『怒っている父をなだめようとしていろいろと説得したが、なにも変わらず、焼け石に水なだけだった。』
・『ハロウィンの夜の渋谷はスクランブル交差点は、尋常ではない数の人々が大騒ぎしており、いくら警察官がなだめようとも焼け石に水だった。』
「火に油を注ぐ」を使った例文を2つ紹介
・『彼はいま、ものすごく怒っているから、こんなときには黙って聞いているしかない。なにを言ってもきっと火に油を注ぐだけだろう。』
・『立てこもり事件の犯人は人質を捕らえたまま警察に要望に応じるよう電話をかけた。警察官たちはあの手この手を使って事態の改善と人質の開放を試みたが、それが犯人に知られてしまい火に油を注ぐこととなった。』
「焼け石に水」と「火に油を注ぐ」の違いのまとめ
いかがでしたでしょうか。
「焼け石に水」と「火に油を注ぐ」は、似ているようでほぼ反対の意味を持つ言葉でした。
日常生活でもこのふたつのことわざをうまく使い分けられるように、しっかりと意味を覚えておきたい言葉です。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございます。