新聞やニュースなどでも目にすることがある「新境地」と「新天地」、このふたつの言葉は字面も似ていますし、はっきりとした意味はわからないという方も多いと思います。
よく見かける言葉ですので、正しい意味を覚えておきたい言葉です。
それではこの記事では「新境地」と「新天地」の意味の違いを分かりやすく説明していきたいと思います。
「新境地」とは?
「新境地」とは、いままでにない新しい境地のことです。
そもそも「境地」というのは心の状態などを指しますが、この場合はとくに創作活動や芸術における、その人独自の新しい世界を映し出した作品などを作り上げたことを指します。
まだ踏み入れてない分野を切り開いた到達点のことを「新境地を切り開く」と言います。
「新境地」は、「自らが開拓した考え」や「概念」のことを言います。
「新天地」とは?
「新天地」とは、新しい土地や新しい世界のことを指します。
引っ越し、転勤、転校、就職などで新しい場所に行くときに使われている言葉です。
ビジネスシーンでは、人事異動や部署異動で使われることが多いようです。
また、「新天地」は「具体的な場所」を示します。
「新境地」と「新天地」の違い
「新境地」と「新天地」は、似ているようで違った意味を持つ言葉でした。
どちらも「新しい世界」を指しています。
それでは、どのような点が違っているのかを分かりやすく説明していきたいと思います。
まず「新境地」は、自ら切り開いた創作活動や芸術における「新しい世界」をあらわしています。
この場合の「新しい世界」は、自らが開拓した考えや独自に作り出した作品、概念のことを言うことが多いです。
対する「新天地」は、引っ越しや結婚や転勤、ビジネスシーンでは人事異動や部署異動をあらわす言葉で、そのような「新しい世界」を言います。
この場合の「新しい世界」は、具体的な場所をあらわし、新しい家や新しい土地や新しい仕事先のことを指します。
「新境地」を使った例文を2つ紹介
・『今回の彼のマンガは前作とまったく違った世界観を描いており、新境地を切り開いた作品となっていた。』
・『この物語が完成したあかつきには、確実に自分自身の新境地に達する自信がある。』
「新天地」を使った例文を2つ紹介
・『大学を卒業し就職を機に上京した。地元よりもだいぶ都会で怖気づいてしまいそうにもなったが、この新天地で生きてゆく決意をしなければならない。』
・『仲の良かった同期から異動が決まった私に手紙が届き、「新天地でもがんばれ!君ならきっと大丈夫だ」と書かれていた。とても自信がついたし、この会社でできたいちばんの友人だと心から思った。』
「新境地」と「新天地」の違いまとめ
いかがでしたでしょうか。
「新境地」は主に創作活動や芸術における新たな到達点といった意味、「新天地」は引っ越しや結婚や転職による、新たな土地や新たな環境など意味を持った言葉でした。
まったく違った意味を持った言葉ですので、注意して使いましょう。
さまざまなシーンで使う言葉ですので、ぜひ正しく覚えておきたい言葉です。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。