「監視」と「看視」はいずれも「かんし」と読む熟語ですが、細かな意味合いが異なるため区別して使うことが必要です。
この記事では、「監視」と「看視」の違いを分かりやすく説明していきます。
「監視」とは?
「監視」は、「見張る」「取り締まる」「牢屋」などを示す「監」と、「注意して見る」「見る力」といった意を示す「視」が組み合わさった言葉です。
「警戒しながら見張ること」や「警戒して見張る人」という意味があります。
「看視」とは?
「看視」は「注意しながら見守ること」「見つめること」を意味する熟語です。
「看」には「よく見る」「見守る」といった意味があり、「視」には「目で見る」「注意して見る」「見る力」などの意味が含まれています。
「監視」と「看視」の違い
「監視」も「看視」も「何かを見る」という意味合いを持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「監視」は「何かを警戒して見ること」を意味し、何らかの問題やトラブルが生じないように物や人などを見張る意味合いがある言葉です。
一方、「看視」は「注意して見守ること」を意味し、物事に異常や変化などが発生しないか気をつけて見守る意味合いが強い言葉といえます。
「監視」の例文
「監視」は「〜を監視する」や「監視の目」のように使われます。
また、「監視カメラ」のように他の言葉と組み合わせて用いる場合もあります。
・『容疑者を監視する』
・『親の監視の目を逃れて遊びに行った』
・『万引き防止のために監視カメラを設置する』
「看視」の例文
「看視」は「〜を看視する」のように使用されます。
また、美術館などで展示作品に異常が起こらないように見守る役目の人を「看視員」や「看視スタッフ」等と呼びます。
・『新しく導入した計器の動作を看視する』
・『患者の容態を看視する』
・『看視スタッフの求人に応募する』
まとめ
「監視」は「警戒しながら見張ること」を示し、「看視」は「注意しながら見守ること」を示します。
双方の使い方も参考にして、シーンに合わせて使い分けましょう。
ぜひ同音異義語の意味の違いや使い方を知る参考にしてください。