「装置」と「設置」はいずれも「置」という漢字が使われた熟語ですが、細かな意味が異なるため区別して覚える必要があります。
この記事では、「装置」と「設置」の違いを分かりやすく説明していきます。
「装置」とは?
「装置」は「そうち」と読む言葉で、「何らかの目的のために器具や機械などを備え付けること」もしくは上記のような設備を意味します。
また、「舞台装置の略称」として使われる場合もあります。
漢字の「装」には「衣類などでよそおう」「外観や見栄えを整える」といった意味があり、「置」には「一定の場所におく」「物事などに決まりをつける」などの意味が含まれています。
「設置」とは?
「せっち」と読む「設置」は、「機械などを備え付けること」を意味する言葉です。
そのほか、「機関や施設などを設立すること」という意味も持ち合わせています。
「設」は「物品を備え付ける」「組織などをつくる」などを表し、「置」は「一定の場所におく」といった意を示します。
「装置」と「設置」の違い
「装置」も「設置」も「機械などを備え付ける」という意味合いを含む点は共通していますが、次のような違いがあります。
「装置」は「特定の目的のために器具や機械などを備え付けること」あるいは上記のような設備そのものを意味します。
また、「大道具や小道具、照明といった舞台装置の略称」という意味も持っています。
一方、「設置」は「機械などを備え付けること」のほかに、「何らかの機関や組織を設けること」という意味でも使われます。
「装置」の例文
「装置」は「〜装置」のように直前に他の言葉を加えて使用されることが多い言葉です。
また、「装置する」と表現される場合もあるようです。
・『安全装置が作動したため大きな事故にはならなかった』
・『オフィスの冷房装置が故障してしまった』
・『彼は自分で受信機を装置することにした』
「設置」の例文
「設置」は「〜を設置する」や「〜が設置される」のように用いるのが一般的です。
機械だけでなく組織などを設ける際にも使用します。
・『ビルの裏口に防犯カメラを設置する』
・『その問題を解決するための委員会が設置された』
まとめ
「装置」は「何らかの目的のために機械などを備え付けること、もしくはその設備」「舞台装置の略」を示し、「設置」は「機械などを備え付けること」「機関や施設などを設立すること」を示します。
双方の使用例もチェックして、状況に合わせて使い分けましょう。