「甲」と「乙」は2つセットで使われることが多い言葉ですが、それぞれ何を意味しどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「甲」と「乙」の違いを分かりやすく説明していきます。
「甲」とは?
「甲」とは、「2つあるもののうち順位が上の方」もしくは「2人いる当事者のどちらか一方」という意味で使われる言葉です。
どちらがいいのか判断できないことを「甲乙つけがたい」と表現します。
この場合の「甲」は優劣の優と同じ意味で使われています。
物事の良し悪しや評価の意味で使われるほか「甲」は契約書にも登場する表現です。
契約書で使われる「甲」は契約に関わる当事者のうちの一方を意味します。
ある2人のやり取りのことを登場人物が分かりやすいように「Aさん」「Bさん」などと表現しますが「甲」は契約書においてAさんと同じように当事者の一方を表す意味で使われています。
「乙」とは?
「乙」とは、「2つあるもののうち注意が下の方」もしくは「2人いる当事者のどちらか一方」という意味で使われている言葉です。
優劣の劣と同じ意味で使われているほか、AさんとBさんのうちBさんを表す意味で使われます。
「甲」と「乙」の違い
「甲」と「乙」の違いを、分かりやすく解説します。
「甲」と「乙」の違いは「序列」です。
「甲」と「乙」を序列の意味で使う場合は「甲」が上位で「乙」が下位を表します。
「甲」と「乙」はその昔学校の成績評価に用いられていましたが、最も優れている評価が「甲」で「乙」はその下に当たる評価です。
契約書など当事者を表す意味で使う場合は「甲」と「乙」に優劣はありません。
物件を貸す家主と借りる入居者など立場の違いはあっても上下関係はなく、当事者を明確に区別する意味合いのみで使われています。
「甲」の例文
・『甲乙をつけるとするなら甲だ』
・『甲種合格の通知が届いた』
「乙」の例文
・『頑張ったが評価は乙だった』
・『過失により発生した損失は乙の負担とする』
まとめ
「甲」と「乙」は古い言い方ですが契約書などで今でも使われています。
重要な書類で使われることもあるので意味を正しく理解しておきましょう。