この記事では、「専制政治」と「独裁政治」の違いを分かりやすく説明していきます。
「専制政治」とは?
「専制政治」とは、絶対的な権力のある支配者側が国民に対して一方的に全てを強いる政治のことで、その支配者も、国民が選んだ訳ではなく、その地域の王族などが主体となっていることがほとんどです。
中世のヨーロッパで多かった政治体制で、支配者が絶対的な存在の為、決して逆らうことは許されません。
このような政治を行っている国家は、現在でも数は少ないながら存在しています。
「独裁政治」とは?
「独裁政治」も、権力者が支配する政治体制のことですが、こちらは、その権力者を国民が選んだ、または認めているという大きな違いがあります。
近代国家では、中国や北朝鮮がこれに該当すると言われており、先の「専制政治」と混同されることが多いですが、形式上だとしても選挙というものがあり、それによって選ばれているという形となっています。
ただし、一党支配になる為、政権交代するといったことはなく、実質的には「専制政治」に近い場合も少なくないのが実情です。
「専制政治」と「独裁政治」の違い
「専制政治」と「独裁政治」の違いを、分かりやすく解説します。
「専制政治」は、一方的な支配力で統治する政治のことで、「独裁政治」は、国民から選ばれた存在による独裁体制という意味になります。
「専制政治」では、支配者側と支配される側が完全に分かれていますが、「独裁政治」ではそういったことはなく、権力者側に参加することができる場合もあるのが一番の違いです。
ただし、「民主主義」とは大きく異なり、両者の立場が逆転するようなことはないと考えていいでしょう。
まとめ
「専制政治」と「独裁政治」は、このような違いになります。
似ている政治体制になりますが、「専制政治」は、決まった支配者による一切の意見も許されない一方的な政治だと覚えておいてください。