「ブルジョワジー」と「ジェントリ」の違いとは?分かりやすく解釈

「ブルジョワジー」と「ジェントリ」の違い言葉・カタカナ語・言語

「ブルジョワジー」「ジェントリ」は類似した裕福な身分を連想させる区別しにくい二つの歴史用語ですが、「ブルジョワジー」「ジェントリ」の意味の違いを正しく理解できているでしょうか?

この記事では、「ブルジョワジー」「ジェントリ」の違いを、分かりやすく説明していきます。

「ブルジョワジー」とは?

「ブルジョワジー」とは?

「ブルジョワジー」とは、「17~19世紀のフランスで、貴族と農民の間に位置づけられた中産階級(有産階級)の比較的裕福な市民」を意味しています。

「ブルジョワジー」は、ヨーロッパの歴史において「フランス革命(市民革命)の主体」となり、マルクス主義では「労働者階級と敵対する資本家階級(有産階級)」として非難されました。

「ジェントリ」とは?

「ジェントリ」とは?

「ジェントリ」とは、「中世以降のイギリスで、貴族と農民の間に位置していた地主階層(地主貴族階層)」を意味しています。

「ジェントリ」は元々は「地方の封建領主・騎士階級」であり、イギリスの支配階級・紳士階級である「ジェントルマン」の語源にもなっています。

日本語では慣習的に「郷紳(きょうしん)」と邦訳されています。

「ブルジョワジー」と「ジェントリ」の違い!

「ブルジョワジー」と「ジェントリ」の違い!

「ブルジョワジー」「ジェントリ」の違いを、分かりやすく解説します。

「ブルジョワジー」の言葉も「ジェントリ」の言葉も、ヨーロッパにおける「中産階級(貴族ではないが富を蓄えた市民・庶民)」を意味していますが、「ブルジョワジー」「フランスの中産階級」であり「ジェントリ」「イギリスの地主階級」である違いを指摘できます。

「イギリスのジェントリ」よりも「フランスのブルジョワジー」のほうが成立した時代が新しく、19世紀以降はカール・マルクスの共産主義において「ブルジョワジー(裕福な階級)」「資本家階級」に位置づけられました。

「ジェントリ」はマルクス主義や市民革命との関係が薄くなっていますが、「ブルジョワジー」はフランス革命の主体となった有産階級の市民を意味しているという違いがあります。

まとめ

まとめ

「ブルジョワジー」「ジェントリ」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?

「ブルジョワジー」というのは、「17~19世紀のフランスにおいて貴族と農民の間に位置していた中産階級(有産階級)」を意味しています。

「ジェントリ」という表現は、「中世以降のイギリスにおいて貴族と農民の間に位置していた地主階層・郷紳と邦訳される」の意味を持っています。

「ブルジョワジー」「ジェントリ」の違いを詳しく調べたい時には、この記事の内容をチェックしてみてください。