言葉には色々なバリエーションがあります。
日本語でも、似ているような言葉でも、ちょっと言葉の一部が異なるだけで、そのニュアンスが大きく異なることがあります。
例えば「埋め込む」と「埋め尽くす」という言葉でも、それぞれの解釈が違ってきます。
そこで今回は、この「埋め込む」と「埋め尽くす」にフォーカスして見ていくことにします。
「埋め込む」の意味や使い方
「埋め込む」という言葉には「あるものの内部に他のものを収容する」や「固定的に設置する」という意味があります。
使い方としては、「天井にスピーカーを埋め込む」や「インプラント歯茎の中に埋め込む」というような使い方をします。
また、この他に「コンピュータ関連の技術で、OSなどの上で外部のアプリ機能を入れ込み利用可能にする」という意味でも使われることがあります。
「埋め尽くす」の意味や使い方
一方の「埋め尽くす」は「ある範囲を大量の物や人で満杯に満たすことによって全く隙間がないくらいの状態にすること」という意味で解釈されています。
「土が見えないくらいに雑草で埋め尽くされる」というような使い方ができます。
「埋め込む」と「埋め尽くす」の違い
「埋め込む」は「あるものに他のものを入れ込む」という解釈になりますが、「埋め尽くす」は特定の場所でも「その一定の範囲の余裕がなくなるまでに入る」ということになります。
このことから「埋め込む」は「満杯になる」というようなが記念が存在感していない点が相違点となります。
「埋め込む」を使った例文と意味を解釈
「今年夏に発売されるAndroidのスマートフォンには、予め多くのアプリが埋め込まれていますので、必要に応じてインストールすればいい」
今では誰もが使っているスマートフォンですが、新発売のAndroid端末には数多くのアプリが「埋め込まれて」います。
いわゆるプリインストールと呼ばれるものですが、これにより端末の利用者は、自分に必要なアプリをインストールして使うことができます。
しかし、あまりにも多くのアプリを使うと、スマートフォンに負荷がかかってしまうので、数を抑える必要があります。
「埋め尽くす」を使った例文と意味を解釈
「あのバンドは結成30年を迎えますが、会場は熱狂的なファンで埋め尽くされたので、デビュー当時から根強い人気がある」
コンサートでも、チケット発売後に即頑張ってということがよくあります。
人気バンドのコンサートでは、ネットでのチケット予約も難しいのですが、デビューして30年を経っても全く人気が衰えないことを考えると、とてもすごいことだと思います。
まとめ
「埋め込む」と「埋め尽くす」の2つの言葉を見てきましたが、それぞれの解釈がとても違っていることがお分かり頂けたかと思います。
このようにちょっと言葉の表現が異なるだけで、意味合いも全く違う解釈になってきますので、意味を正しく理解しておかないと、思わぬところでとんちんかんな使い方になってしまいます。