「箇所」と「個所」はほとんど同じ意味合いを連想させる区別しにくい同音異義語ですが、「箇所」と「個所」の意味の違いを正しく理解できているでしょうか?
この記事では、「箇所」と「個所」の意味の違いを、例文も紹介しながら分かりやすく説明していきます。
「箇所」の意味や使い方
「箇所(かしょ)」という言葉は、「二箇所、三個所のように物・事柄の数を数える助数詞」を意味しています。
「箇所」は、「ある限定された一つの物事・場所・部分」を幅広く指し示すことができる言葉でもあります。
「箇所」の表現の使い方は、「一箇所・二箇所…」のように「物・事の数を数える助数詞」として使用する使い方になります。
また「トラブルの起こっている箇所を探しています」の例文のように、「限定された一つの物事・場所・部分」の意味合いで使えます。
「個所」の意味や使い方
「個所(かしょ)」という表現は、「二個所、三個所のように物・事の数を数える助数詞」を意味しています。
「個所」には、「物事全体の中の一つのもの(全体における特定の問題)」という意味合いもあります。
「個所」の表現の使い方は、「一個所・二個所…」のように「物・事の数を数える助数詞」として使う使い方になります。
また「問題個所を克服できるように努力しています」の文章のように、「全体の中の特定の問題や部分」といった意味で使用することが可能です。
「箇所」と「個所」の違い
「箇所」と「個所」の意味の違いを、分かりやすく説明していきます。
現在では「箇所」も「個所」も「物事の数を数える時の助数詞」として使われていて、「二箇所・三箇所」と書いても「二個所・三個所」と書いてもどちらも間違いではありません。
ただし「箇所」の漢字表記のほうがポピュラーで一般的であり、助数詞として使う時には特に「箇所」のほうが「個所」よりも多く使われている違いがあります。
また「箇所」は「ある限定された物事や場所」を広い範囲で指し示せる言葉ですが、「個所」は「物事全体の中での一つの物事や一つの問題点」を意味しているという違いも指摘できます。
例えば、「トラブルのあった個所を教えてください(全体の中の一つの問題点を示唆する表現)」のほうが「トラブルのあった箇所を教えてください」よりも適切な表現になります。
しかし、「箇所」と「個所」は言い換えが可能な表現なので、「箇所」にしても間違いとまでは言えません。
「箇所」を使った例文と意味を解釈
「箇所」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「水道管の二箇所にひび割れが入っていて、そこから水が漏れているようです」
この「箇所」を使った例文は、「箇所」の表現を、「水道管の二つの場所にひび割れが入っていて」という意味で使っています。
「個所」を使った例文と意味を解釈
「個所」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「自動車の部品の中で問題のある個所さえ分かれば、すぐに修理に取り掛かることができます」
この「個所」を使った例文は、「個所」の言葉を、「自動車の部品の中で問題のある場所(色々な部品全体の中で問題のある部分)さえ分かれば」という意味を持つ文脈で使用しています。
まとめ
「箇所」と「個所」の意味の違いを分かりやすく解説しましたが、いかがだったでしょうか?
「箇所」という言葉は、「物の数を数える助数詞」や「幅広い範囲を持つある物事・場所」を意味しています。
「個所」というのは、「物の数を数える助数詞」や「全体の中の一つのもの(特定の問題)」の意味を持っています。
「箇所」と「個所」の意味の違いを知りたい時には、この記事の説明をチェックしてみてください。