この記事では、「不愉快」と「迷惑」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不愉快」とは?
楽しく気持ちがよいものではないこと、嫌な気分になることです。
「不」は打消し、否定の意味がある語です。
「愉快」は楽しく気持ちがよいという意味を持っています。
このことから、「不愉快」とは愉快を否定している、つまり楽しく気持ちがよい状態ではないという意味になります。
どのような状態でこの気持ちになるかは、人によって異なります。
今3歳の子に妹ができました。
妹がお母さんのお腹の中にいるときには、早く妹が生まれないから、かわいい子だろうなと楽しみにしていました。
しかし、実際に妹ができてみると、お母さんは妹にかまってばかりで、自分のことは見てくれなくなり、ちっとも楽しくありません。
このときの3歳の子の気持ちが「不愉快」が意味するものです。
黒板をひっかく音が嫌いという人は少なくありません。
キーっという何ともいえない音です。
この音が嫌いな人は、この音を聞いたときに嫌な気分になることでしょう。
この音は人を「不愉快」にさせているといえます。
「不愉快」の使い方
楽しく気持ちがよい状態ではないことを指して使用をします。
心の状態を指していいます。
なぜそのような状態になるのかは意味に含まれていません。
「迷惑」とは?
ある行為がもとで、他の人が利益を得られなくなったり、嫌な気持ちになったりすることです。
どのような行為なのかは意味に含まれていません。
電車は多くの人が利用するものなので、お互いのことを考えて利用することが、気持ちよく使えるようにするために大切なことです。
電車がホームに到着をし、電車内に乗り込もうとする人がいます。
しかし、ドアの前に人が立っていて入ることができません。
この人は降りるわけではありません。
自分が降りないのにドアの前に立っていられると、入りたい人が入ることができず、嫌な気持ちになります。
また、入ることができないと電車がホームから出て行ってしまい、時間に遅れるなど不利益を被ります。
このドアの前に立っている人の行為が「迷惑」が意味するものです。
「迷惑」の使い方
ある行為によって、他の人が利益を得られなくなったり、嫌な気持ちになることを指して使用します。
どういった場面でこのような状態になるのかは、そのときどきによって違います。
「不愉快」と「迷惑」の違い
「不愉快」は嫌な気持ちになることです。
「迷惑」も嫌な気持ちになることですが、それが他人の行為によるものである場合をいいます。
「不愉快」の例文
・『不愉快にさせないように気をつける』
・『その発言は不愉快です』
・『不愉快な行動』
「迷惑」の例文
・『迷惑行為を禁止します』
・『自転車が放置されていて迷惑だ』
・『人に迷惑をかけてはいけない』
まとめ
どちらの言葉も嫌な気持ちという意味を持っていますが、「迷惑」はそれが他人に行為による場合をいいます。