人は、自分よりも恵まれている人を見ると、複雑な思いを持つものです。
その時に出てくる言葉が、「羨ましい」という言葉と「妬ましい」というものでしょう。
これらの言葉は、意味が似ているように見えるのですが、厳密には微妙な解釈の違いがあります。
そこでここでは、この2つの言葉の意味、使い方を見ながら、考察していくことにします。
「羨ましい 」の意味や使い方
「羨ましい」とは「うらやましい」という読み方をしますが、「他の人が自分より恵まれているように見えて、自分もそうならよいのにという気持ち」を表している言葉です。
「自由な人が羨ましい」というような使い方になります。
「妬ましい」の意味や使い方
「妬ましい」は「ねたましい」という読み方になり、「自分より優れたり、恵まれたりしているものに対して、羨ましくて、妬みや憎らしさを感ずる気持ち」を意味しています。
「あの人の幸せそうな顔が妬ましい」というような使い方になります。
「羨ましい 」と「妬ましい」の違い
「羨ましい」、「妬ましい」ともに、「自分より恵まれた環境にある人やものに対しての気持ち」においては、共通しているのですが、「妬ましい」には、「恵まれた環境を見て自分もそうであれば」と思う「羨ましい」に加えて「嫉妬心」が含まれている点が異なります。
「妬ましい」には、ある意味人の憎悪の念も含まれている可能性があります。
「羨ましい」を使った例文と意味を解釈
「私はあなたの美しさと見事なプロポーションがとても羨ましいのです」
女性であったなら、誰もが振り向きそうな美貌とセクシーなスタイルに憧れるものです。
それが「羨ましい」という思いになるわけですが、美に対する欲望はどこまで行っても終わりがないくらいに、貪欲かもしれません。
女性だけでなく、男性さえ美に対しては「羨ましい」という言葉がよく当てはまりそうです。
「妬ましい」を使った例文と意味を解釈
「妬ましい目も持って、相手を見てしまうと、それだけで憎くたらしく思えるのです」
「妬ましい」には、「羨ましい」という要素似ているように加えて、「嫉妬心」も強く込められています。
そのために、自分より恵まれている人を見てしまうと、「羨ましい」という気持ちだけでなく、「妬み」、「恨み」まで生まれてくるのです。
このことは、人の考え方としては、決して良いことではありません。
まとめ
「羨ましい」という言葉と「妬ましい」という言葉の意味や使い方を紹介してきましたが、それぞれの言葉の意味の違いや使い方がお分かり頂けたでしょうか?
これらの言葉は、身近な生活シーンだけでなく、ビジネスの世界でも、よくあることなので、それぞれの使い方を正しく理解して使い分けることが必要です。
似たようなニュアンスに思えても、その意味は言葉の前後でかなり異なってくるので、間違った使い方をしてしまうと、取り返しのつかないことにもなりかねないので、十分に注意しなくてはなりません。