「乖離」と「解離」の違いとは?分かりやすく解釈

「乖離」と「解離」の違い言葉・カタカナ語・言語

「乖離」「解離」はほぼ同じような意味を連想させる区別しにくい同音異義語ですが、「乖離」「解離」の違いを正しく理解できているでしょうか?

この記事では、「乖離」「解離」の意味の違いを、分かりやすく説明していきます。

「乖離」とは?

「乖離」とは?

「乖離(かいり)」とは、「二つ以上のものがそむいて離れること」を意味しています。

「乖離」には、「本来密接に結びついているべきものが離れること」「人と人の心に隔たり(距離)があること」といった意味もあります。

例えば、「実際の進捗状況は計画から乖離していました」「彼と彼女の価値観は大きく乖離していました」といった例文で使用可能です。

「解離」とは?

「解離」とは?

「解離」とは、「まとまっていたものが解けてバラバラに離れること」を意味しています。

精神医学・臨床心理学の専門用語としての「解離」には、「自我(心的機能)の統合性が失われること」「意識水準が低下して現実認識能力が低下すること」の意味があります。

「解離」とは「感覚・思考・記憶・意図などの統合性がバラバラになって失われること」を示唆する精神医学用語で、「解離性障害(解離性同一性障害・解離性健忘・解離性遁走)」の病名に使われています。

「乖離」と「解離」の違い!

「乖離」と「解離」の違い!

「乖離」「解離」の違いを、分かりやすく解説します。

「乖離」の言葉と「解離」の言葉は「二つ以上のものが離れる」という意味が共通していますが、「乖離」というのは「二つ以上のものがお互いにそむく形で離れること」を意味しています。

「乖離」に対して「解離」という言葉は、「二つ以上のまとまっていたものがバラバラになって離れる」という意味のニュアンスが強くなっている違いを指摘できます。

また「解離」は精神医学の「解離性障害・解離性同一性障害(多重人格障害)」などの精神疾患の名前として使用されています。

「解離」「乖離」にはない「自我・心的機能の統合性が解体される(意識水準が低下して現実検討機能が低下する)」といった心理学・精神医学の用語としての意味を持っているのです。

まとめ

まとめ

「乖離」「解離」の意味の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?

「乖離」というのは、「そむいて離れること」「本来密接に結びつくべきものが離れること」を意味しています。

「解離」という言葉は、「まとまっていたものが解けて離れること」「自我の統合性がバラバラになることを示す精神医学用語」の意味を持っています。

「乖離」「解離」の意味の違いを詳しく調べたい時には、この記事の内容をチェックしてみてください。