この記事では、「豊作」と「豊穣」の違いを分かりやすく説明していきます。
「豊作」とは?
「豊作」とは、農作物が豊かに実ることです。
「今年は柿が豊作だ」などと使われる言葉で、予定していたより実りが多かった場合に用いられる表現です。
基本的には、この「豊作」となると嬉しいのは言うまでもありませんが、その作物が全体的にその様子だと、それによって単価が落ちてしまい、反って損をしてしまったり、場合によってはいくらか処分しなければいけないこともあり、「豊作」が必ずしもいいことだとも限らないのが難しいところです。
「豊穣」とは?
「豊穣」は、「五穀」と表現される穀物類が豊かに実るという意味になります。
「今年の米の豊穣祈願が、先日神社で行われた」のように、「五穀」と称される、米、麦、粟、ひえ、豆(大豆、小豆)に対して用いられる表現で、意味としては「豊作」と一緒です。
「五穀」は、米、麦、粟、きび、豆とされることもあり、これらがブレンドされた「五穀米」が有名です。
これら以外の農作物には、原則的に用いません。
「豊作」と「豊穣」の違い
「豊作」と「豊穣」の違いを、分かりやすく解説します。
先の説明のように、これらは「豊作」の中に、「豊穣」とも表現できる農作物が含まれているという関係になります。
また、「豊作」は、実りがあったという意味から、比喩として「今年の新入社員は、実には豊作だ」などという使い方をされる場合もあります。
この場合、例年よりいい人材が採用できたといったようなニュアンスになります。
尚、「豊作」は、それがいいこととも限らないと書きましたが、「豊穣」と表現する場合には、悪い意味は含まないことが多く、とれ過ぎて困っている場合には「豊作」の方がいいでしょう。
まとめ
「豊作」と「豊穣」は、このように異なります。
「豊作」と使うと、「豊穣」の意味もカバーできますが、五穀に関しては、「豊穣」とした方がより合っている表現になると覚えておけば問題ありません。