この記事では、「至る」と「到る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「至る」とは?
「至る(いたる)」とは、「ある状態に達すること・ある段階になること」を意味している表現です。
例えば、「死に至る病に冒されました」や「最高の地位に至りました」といった例文で使えます。
「至る」の言葉には「配慮などが行き届いていること(至れり尽くせり)」や「両端を示した上ですべてのもの(~から~に至るまで)」、「以前に示したものよりももっと極端なもの(~に至っては)」といった意味合いもあります。
例えば、「あいさつから掃除洗濯に至るまで、義母はあれこれうるさく指摘してきます」や「彼に至ってはほとんど人の話を聞いていません」などの例文で使われます。
「到る」とは?
「到る(いたる)」とは「到着・到達」などの熟語で使われることから、「ある場所に行き着くこと・ある地点に到達すること」を意味している言葉です。
例えば、「夕方には、イスタンブールの空港に到りました」や「冬山の山頂に到りました」といった例文で使用されます。
また「到る」という表現は、「到来」の熟語の意味合いから、「ある時期や時刻になること」も意味しています。
例えば、「今に到るまで一円の慰謝料も支払ってくれないのです」などの文章で使用できます。
「至る」と「到る」の違い!
「至る」と「到る」の違いを、分かりやすく解説します。
「至る」も「到る」も現代ではほとんど区別されずに使用されていて、特に「至る」の漢字表記があらゆる用例において一般的に使われています。
そのため、一般的な用例・用法では「到る」よりも「至る」を使ったほうが無難で間違いがないと言えますが、「到る」にも「至る」とは異なる漢字の字義のニュアンスがある違いがあります。
「到る」の「到」の漢字を使った熟語には「到着・到達・到来」などがあり、「到る」は「ある場所に行き着く・ある地点に到達する・ある時期が訪れる」という場合に適切に使うことができるのです。
そのことが、「ある状態に達すること」の意味のニュアンスが強い「至る」との使い分けの違いになっています。
まとめ
「至る」と「到る」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「至る」とは「ある状態に達すること・ある段階になること」を意味していて、「到る」は「ある場所に行き着くこと・ある地点に到達すること」を意味している違いがあります。
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