この記事では、「事業承継」と「事業譲渡」の違いを分かりやすく説明していきます。
「事業承継」とは?
「事業承継(じぎょうしょうけい)」とは、「会社の経営権・自社株を後継者に引き継ぐこと」を意味する経営用語です。
「事業承継」を行う場合に、後継者となる人物として「親族・子孫・役員・従業員・外部の経営者(外部の有能な人材)」などを想定することができます。
「事業承継」は「信頼できて能力のある親族・役員(従業員)への引き継ぎ」ができれば、現在の経営者にとって一番安心できるメリットがありますが、「早い段階から後継者探し・経営者としての教育をしていないと間に合わない」というデメリットもあります。
「事業譲渡」とは?
「事業譲渡(じぎょうじょうと)」とは、「会社の手がけている事業の一部あるいは全部を他社(他者)に売却すること」を意味しています。
「事業譲渡」は「事業の一部」だけを切り分けて売却することができるので、「残したい事業・部門・人材があれば残せる」というメリットがあります。
「事業譲渡」も事業の全部を売らなければ会社そのものは存続させられますが、「事業譲渡」するためには「株主総会で重要事項の決定に必要な3分の2以上の賛成」を得なければなりません。
「事業承継」と「事業譲渡」の違い!
「事業承継」と「事業譲渡」の違いを、分かりやすく解説します。
「事業承継」も「事業譲渡」も「現在の会社経営者が退いて他の人に経営権を渡すこと」を意味していることでは共通していますが、「事業承継」は「後継者になってくれる人に会社の経営・株を引き継ぐこと」に意味の力点が置かれています。
事業承継に対して「事業譲渡」というのは、「後継者への引き継ぎ」ではなくて「会社の事業の一部あるいは全部を他社に売却すること」を意味しているという明らかな違いがあるのです。
「事業承継」は「信頼できる後継者になってくれる人がいるかいないか」が最大の問題であり、「事業譲渡」は「納得できる条件(金額・事業内容)で自社の事業を買ってくれて引き継いでくれるか」が最大の問題になる違いも指摘できます。
まとめ
「事業承継」と「事業譲渡」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「事業承継」とは「後継者に会社の経営を引き継いで自社株も渡すこと」を意味していて、「事業譲渡」は「会社が行っている事業の一部ないし全部を他社(他者)に売却して経営権を渡すこと」を意味している違いがあります。
「事業承継」と「事業譲渡」の違いを詳しく調べたい時は、この記事をチェックしてみてください。