「正当」と「正統」の違いとは?意味を詳しく解釈

「正当」と「正統」の違い言葉・カタカナ語・言語

読み方が同じ「せいとう」となる「正当」「正統」のそれぞれの意味や使い方を紹介していきます。

「正当」の意味や使い方

「正当」の意味や使い方

「正当」とは、「道理的に合っており、正しいこと」を指す言葉です。

「正当な方法で行って欲しい」と使った時には、マニュアルなどに沿った通りのきちんとした方法を望んでいる使い方になります。

実際の使用例では、「正当な意見だ」のように使われることが多く、道理にかなった正しい意見だという意味になります。

ですが、それだから通るという訳でもないのが世の中というもので、いくら「正当」だからと言って、そのような意見や行為が必ず認められるとは限らないものです。

同様に、先の「正当な方法」も、それが絶対的に正しいという訳ではなく、もっと効率のいい方法があるかも知れません。

「正統」の意味や使い方

「正統」の意味や使い方

「正統」は、正しい血筋や歴史に沿っているという意味になります。

「彼こそが正統な後継者だ」「正統な歴史では~」などと使われる言葉で、その後継者の場合は系譜上、間違いのない後継者だと言っていることになると考えていいでしょう。

歴史に対して用いる時には、歴史学者の間できちんと検証されている史実だと解釈でき、「古事記は決して正統な歴史を語ったものではない」といったように使います。

その古事記は日本最古の歴史書として有名ですが、数々の神々や天国といった世界まで登場する為、「神話」と扱うべきだと言われています。

「正当」と「正統」の違い

「正当」と「正統」の違い

「正当」「正統」は読み方こそ同じですが、「正当」は道理的に(一番)正しいこと、「正統」は正しい流れを汲んでいることの表現になります。

よって、「正統」な対象は「正当」だとも表現でき、どちらの言葉でも間違いではなく表現できるケースもままありますが、何かの流れからそれが正しいときている場合には「正統」を使う方がいいでしょう。

「正当」を使った例文と意味を解釈

「正当」を使った例文と意味を解釈

「正当」を使った例文と、その意味の解釈になります。

このような使われ方をよく見聞きします。

「正当な権利として主張する」

きちんとした(道理にかなった)権利として主張すると使っています。

だからと言って、必ずその権利が得られるとは限らないのは先の説明の通りです。

「正統」を使った例文と意味を解釈

「正統」を使った例文と意味を解釈

こちらは「正当」を使った例文と、その意味の解釈になります。

「正当」と比較すると、それほど見聞きする言葉でもありません。

「これこそが正統な続編だ」

何かの続編と位置付けられていながら、正統なものではないと解釈されてしまうものも中にはあるもので、あの「ターミネーター」の3と4がそのいい例になります。

2までは原作者であるジェームス・キャメロン氏の構想で、3以降は本来の解釈ではない(ジェームス・キャメロン氏としては、物語は2で完結としている為)と言われています。

近年新たに制作された「ターミネーター ニュー・フェイト」が2の「正統な続編」とされており、こちらにはジェームス・キャメロン氏が深く関わっています。

まとめ

まとめ

「正当」「正統」には、このような違いがあります。

「正当」は、ここで挙げてきた歴史についてや後継者、次回作などに使う表現だと覚えておくといいでしょう。