この記事では、「成仏」と「往生」の違いを分かりやすく説明していきます。
「成仏」とは?
「成仏」の意味と概要について紹介します。
「成仏」の意味
「成仏」は「じょうぶつ」と読みます。
意味は「煩悩を断ち悟りを開くこと」「死んで、この世に未練を残さず仏となること」です。
「成仏」の概要
「成仏」は、文字通り「仏に成ること」です。
ただし、「仏」というのは「阿弥陀如来」のことではなく「真理に目覚めた人」のことを言います。
人は亡くなった後に「極楽浄土」に生まれ変わり、そこで更に修業を積みます。
「極楽浄土」は「阿弥陀如来」がいらっしゃるところで、そこで悟りを開く修行をするのです。
この世で徳や修業を積み、十分満足してから亡くなった人は、この世に未練などはなくすぐに煩悩を断ち切って悟りを開いた状態になります。
悟りを開いた人が最終的に「仏」となり、高い場所に上がって行くことを「成仏」と言うのです。
「往生」とは?
「往生」の意味と概要について紹介します。
「往生」の意味
「往生」は「おうじょう」と読みます。
意味は「仏教で、現世を去って仏の浄土に生まれること」「天寿を全うして死ぬこと」「抗うのをあきらめて、おとなしくすること」「どうにもしようがなく、困り果てること」です。
「往生」の概要
「往生」とは、本来この世での寿命をまっとうして亡くなり、極楽浄土に生まれ変わることを言います。
極楽浄土には「阿弥陀如来」がおられ、ここで悟りを開く為に更に修業を積むことになります。
「生まれ変わって往く(行く)ところ」という意味で「往生」と言われます。
因みに「立ち往生」は「困り果てること」という意味ですが、これは武蔵坊弁慶が義経を守って息絶えながらも立ち続けた「弁慶の立ち往生」のエピソードから来ています。
「成仏」と「往生」の違い!
「成仏」は、「極楽浄土で悟りを開き、仏になること」です。
「往生」は、「亡くなって極楽浄土に行くこと」です。
まとめ
今回は「成仏」と「往生」の違いをお伝えしました。
「成仏は最終的に仏になること」、「往生は亡くなって極楽に行くこと」と覚えておきましょう。