法律用語として審議や訴えが受け入れられない時に使う言葉には「棄却」と「却下」があります。
法律用語ですがこの言葉は日常でも使うことが可能です。
この記事では、「棄却」と「却下」の違いを分かりやすく説明していきます。
「棄却」とは?
「棄却」とは審議や訴えが退けられることを表す言葉であり、これはきちんとした審議の後に行われる判断となっているのが特徴です。
しっかりと内容を審議した上で行われる判断なので不平や不満などもある程度は発生しにくいために、両者にとって納得のいく結果になります。
「棄却」は法律用語として裁判で使われることが多いのが特徴です。
内容をしっかりと調べた上で行われる判断であり、法治国家として公平性の高い方法です。
「棄却」はまず訴えをする際の手続きや申し立てが適法であり正しく成されていることが条件であり、これらを満たさない場合には審議すらされずに他の判断が下されます。
「却下」とは?
「却下」とは願いや訴えなど理由を聞かずに取り下げることを表す言葉であり、これは内容の吟味や審議は行われないという特徴があります。
「却下」は法律用語として使われる言葉ですが、訴訟の内容を審議することなく判断するということから門前払いという意味として使われます。
門前払いは内容の審査していないので不平等だと言う意見もありますが、これらの訴訟は前段階である手続きに不備が存在するケースも多く、この場合は「却下」をすることが可能となります。
「却下」は内容をよく聞かずに願いを取り下げるという意味があるので、こちらは通常の生活でも使うことが可能です。
誰かの提案に関して内容をきっちりと聞かずに受け入れない場合には「却下」が使えます。
外見や事前情報、思いこみなどから内容を吟味せずに判断してしまうために、誤った行動や結果を引き起こす可能性があるので注意して使う必要があります。
「棄却」と「却下」の違い
「棄却」は法律用語で訴えの内容を審議してから取り下げるという意味があります。
「却下」は内容の審議しないで訴えを取り下げるという意味があり、2つはこの点から全く意味が異なります。
「棄却」はあまり日常的に使われる言葉ではありませんが、「却下」は日常的に使うことが可能です。
「棄却」の例文
・『上告は棄却されたが、どうも納得がいかない理由だった』
・『その控訴は棄却されたが、ニュースで大々的に取り上げられて議論の的になっている』
「却下」の例文
・『手続きに不備があったために訴訟は却下された』
・『彼女が怒っていたせいか、このデートプランは却下された』
まとめ
民主主義や法治国家では色々な訴訟がしっかりと審議される仕組みになっています。
「棄却」は内容を審議した後に判決を下すものであり納得がいくものとなります。
「却下」は審議しないでの判断となるのですが、こちらは手続き上の不備などを理由にしたものが多いのが特徴です。