この「施工」と「竣工」は、共にビルなどの建築物に対して使われます。
「施工」とは?
「施工」とは、先のような建築物を作る為の工事のことです。
「施工中」とすると、その工事中という意味になり、「施工は来年の3月からと決まった」のように、いつからそれが行われる、または行われたいたと使うこともできます。
主に「せこう」と発音されますが、「しこう」と呼んでも間違いではありません。
ただし、そちらの読み方だと「施行」や「試行」と混同してしまうことがある為、一般的には「せこう」と読んでいます。
「施工業者」という用い方では、それを行う工事業者になり、工事関係の書類にもこの表現がよく使われています。
「竣工」とは?
こちらの「竣工」は、「しゅんこう」と読む言葉です。
「施工」が終わり、建築物が完成したことを表す言葉で、「やっと竣工に至った」のような使われ方になります。
大きな建物になると、どこか(主に玄関部分など)に「竣工 平成20年3月1日」のような表記がある場合が少なくなく、それによってその建物がいつ完成したと記しています。
「竣成」(しゅんせい)とも使われる言葉で、こちらでも意味は一緒ですが、よく見聞きするのはこの「竣工」の方です。
「施工」と「竣工」の違い
このように、「施工」は完成させる為の工事のこと、「竣工」はその完成の意味になる言葉です。
業界の関係者であれば、間違って使うことはまずないでしょうが、一般には混同されていることもあるので注意してください。
尚、「工事を始めた」という意味の「定礎」(ていそ)という言葉もよくそれらと合わせて使われるので、こちらも覚えておくといいかも知れません。
「定礎 平成20年3月1日」とあれば、その日から工事が始まったという意味になります。
まとめ
「施工」と「竣工」の違いは、以上の通りです。
「定礎」も合わせたこの3つの言葉は、建築物の工事においてはお馴染みとなっています。