この記事では、「大望」と「待望」の違いを分かりやすく説明していきます。
「大望」とは?
「たいもう」又は「たいぼう」と読み、その年頃や身分では普通考えない大きな志望、大きな望みのことです。
「大」は、形の大きさ、数の多少など、相対的に評価するときや認識するときに、大きい方又は多い方だという意味があります。
また、盛んだという意味もあります。
「望」は、遠くながめることという意味や、そうしたい、そうありたいと願うことがらという意味があります。
よって、「大望」は、大きい又は多い望みや願いという意味になります。
類義語は、分不相応な望みという意味の「野望」【やぼう】、将来に対する遠大な希望という意味の「大志」【たいし】、成功して、名声を手に入れたいと思うことという意味の「功名心」【こうみょうしん】などです。
「大望」の使い方
「大望を抱く」など、大きな望みを持つときに使います。
名詞として、「大望を持つ」、「大望に身をこがす」などと、使います。
「わが大望」、「大望成就」や、「大望達成」などということもあります。
「待望」とは?
「たいぼう」と読み、それが実現又は出現する日を待ち焦がれることをいいます。
待ち望んでいるという意味です。
例えば、「待望の後編」といった場合には、前編を楽しんだ人などが、後編を待ち望むという意味になります。
自分から望みを叶えるという意味は特になく、望んでいることが実現、出現することを願って待つという意味です。
類義語は、待ち望む、「期待」【きたい】、楽しみに待つなどになります。
「待望」の使い方
待ち望んでいるとき、待ち望んでいたときに使用します。
殆どの場合、良いことを待っているときに使います。
「待望の新人」や、「待望する」、「待望した」などと、使います。
また、「切に待望」、「ファン待望」と、組み合わせて使うこともあります。
「大望」と「待望」の違い
どちらも読み方は「たいぼう」ですが、「大望」は、大きなのぞみ、だいそれた望みという意味があるのに対し、「待望」は、待ちに待った、出現を待ち焦がれるという意味になります。
「大望」の例文
・『大望を描いて上京したけれど、何も結果を残せなかった』
・『大望は持たず、身の丈に合った幸せを探すことにしましょう』
・『家のことは全て妻にまかせ、ひたすら大望を抱いて立身出世することが男の甲斐性だという考え方がある』
・『彼との出会いによって、人生の目標に、もう一つ大望が加えられた』
「待望」の例文
・『待望の初孫が生まれ、我が家の雰囲気が明るくなりました』
・『待望の新人がわたしの部署にやってきました』
・『大変人気のある漫画が映画になり、ファン待望の公開日が発表されました』
・『晴天が続き、カラカラになってしまった田畑に、待望の雨が降った』
まとめ
「大望」と、「待望」は、同じ読みで一文字違いですが、意味は違います。
違いを知って、役立ててください。