この記事では、「勧める」と「奨める」の違いを分かりやすく説明していきます。
「勧める」とは?
「勧める」は「すすめる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「人に対してある行動をする様に誘い掛けること」という意味で、相手のために良かれと思ってあることをする様に誘うことを言います。
2つ目は「相手の為に用意したものを促す」という意味で、おもてなしの為に準備したものを相手にうながすことを言います。
3つ目は「上の立場からあるものごとを実行する様に励ますこと」という意味で、上の立場にある人から下の立場の人たちに良いと思うことを促して励ますことを言います。
上記に共通するのは「良かれと思って促す」という意味です。
「勧める」の使い方
「勧める」は「人に対してある行動をする様に誘い掛けること」「相手の為に用意したものを促す」「上の立場からあるものごとを実行する様に励ますこと」という意味で使われます。
動詞として「勧める・勧めた」「勧められる・勧められた」と使われたり、副詞として「勧めて」「勧められて」と使われたり、名詞として「勧め」と使われたりします。
基本的に、相手にあるものごとを行うように促す時に使われる言葉です。
「奨める」とは?
「奨める」は「すすめる」と読みます。
意味は、「勧める」のうち、3つ目の「上の立場からあるものごとを実行する様に励ますこと」と同じです。
人を指導したり評価する立場にある人が、下の立場の人に対して、あるものごとを良かれと思ってする様に促すことを言います。
「奨める」の使い方
「奨める」は「上の立場からあるものごとを実行する様に励ますこと」という意味で使われます。
動詞として「奨める・奨めた」「奨められる・奨められた」と使われたり、副詞として「奨めて」「奨められた」と使われたり、名詞として「奨め」と使われたりします。
「勧める」と同じ意味ですが、「奨める」は情報漢字外なので、公文書などでは「勧める」を使うと良いでしょう。
「勧める」と「奨める」の違い
「勧める」は「相手にあるものごとを行うように促すこと」という意味です。
「奨める」は「勧める」の意味のうち、「上の立場からあるものごとを実行する様に励ますこと」という意味です。
「勧める」の例文
・『外交員が保険への加入を勧めてくる』
・『失言した政治家に対して強く辞任を求めた』
・『出されたお茶とケーキを食べる様に勧められた』
・『来客に対してお風呂を勧めた』
「奨める」の例文
・『優秀な学生に大学院に行く様に奨めた』
・『ダイエットを成功させる為にまず朝食をしっかり食べる様に奨められた』
・『彼女には是非海外留学を奨めたい』
・『恩師から更に上の資格を取得する様に奨められた』
まとめ
今回は「勧める」と「奨める」について紹介しました。
「勧める」は「相手に促す」、「奨める」は「上の立場から促し励ます」と覚えておきましょう。