「帰郷」 と「帰省」の違いとは?分かりやすく解釈

「帰郷」 と「帰省」の違い二語の違い

この記事では、「帰郷」「帰省」の違いを分かりやすく説明していきます。

「帰郷」とは?

郷に帰ると書いて、「帰郷」

「帰郷」の場合、故郷に一時的に戻るといった意味ではなく、今住んでいる場所を引き上げ、故郷に戻り新しい暮らしを始めるといった意味となります。

そのため、両親の顔を見るために故郷に戻ることや法事などのために戻りための場合、「帰郷」とは言いません。

また、必ずしも両親が暮らす実家に帰ることだけが「帰郷」ではありません。

故郷に新しい家を構え暮らす場合も「帰郷」です。

同居しなければいけないというものではありません。

「帰郷」の同じ意味の言葉には、「帰還」「帰国」「地元入り」などがあり、対義語には、郷を出ると書く「出郷」があります。

「帰郷」の使い方

故郷に戻るといった意味での使い方が基本となり、「帰郷する」「○○に帰郷」「結婚を機に帰郷」などといった使い方となります。

「帰省」とは?

故郷に帰ることを意味する「帰省」

「帰省」の場合、一時的に故郷に帰るといった意味となります。

長期休みを利用した「帰省」やお盆やお正月、実家で両親と過ごすための「帰省」メインとなり、自宅はそのままで一時的に実家に戻ることを意味します。

そのため、生活の拠点はあくまでも、今住んでいる場所です。

泊りに行く場合、その分だけの荷物を持ち行くことになります。

「帰省」の同じ意味の言葉は、「里帰り」などとなり、対義語には、故郷を離れるといった意味の「離郷」があります。

「帰省」の使い方

「帰郷」には、「帰省ラッシュ」「帰省客」「帰省土産」「帰省手当」などがあります。

「帰郷」 と「帰省」の違い

同じ故郷に行くといった意味では同じ「帰郷」「帰省」ですが、その滞在時間や場所に違いがあります。

まず、「帰郷」の場合、今の場所を引き上げ、故郷で生活することを意味し、今後の生活の拠点は故郷です。

また、必ずしも実家に戻る必要はなく故郷で新居を構えても「帰郷」です。

その一方、「帰省」の場合、一時的なもので長くても1週間程度となります。

長期休みなどを利用し実家に戻ることを「帰省」と言い、戻る場所は実家や親戚宅となります。

「帰郷」の例文

・『母が病に倒れたことをきっかけに思い切って仕事を辞め、帰郷することを決意しました。』

・『妻に帰郷したいと伝えたら、思いのほかスムーズに受け入れてくれました。』

・『帰郷し、実家の家業を継ぐことになりました。』

・『私は長男なので、行く末は帰郷しなければなりません。』

「帰省」の例文

・『母が喜びそうな帰省土産を手にし、今度の週末、帰省します。』

・『毎年のことだが、帰省ラッシュの中の帰省は本当に疲れます。』

・『旦那の実家に帰省したくありません。』

・『帰省するたび、地元の友達に会うのが私の楽しみです。』

まとめ

同じ故郷に戻ることでも、期間や場所に違いがある「帰郷」「帰省」です。