この記事では、「先方」と「相手方」の違いを分かりやすく説明していきます。
「先方」とは?
「先方」とは相手の人や相手側を意味する言葉です。
「先方」という言葉を使うのは、社内の人間などビジネス関係上の身内と会話する場面であり、その会話の中で第三者について触れる場合になります。
「先方様」と様を付けてしまう人もいますが、相手を直接指す言葉ではありませんし、「先方」だけでも身内間で使う文には十分な丁寧さを持っている言葉なので、様を付けるのは間違った使い方です。
それでも敬語にしたい場合は先様という言葉がありますが、先述したように「先方」も身内感では十分丁寧な言葉なので、平社員と社長のように立場がかけ離れた目上の身内との会話でも、「先方」で済ませることが多く、先様が使われることは多くありません。
あくまでもその場にいない第三者を指すための言葉が「先方」なので、「先方」をあえて敬語にする必要がないのも理由です。
身内間でしか使えないものの、ある程度丁寧さをもって第三者をさせる言葉が「先方」と覚えておきましょう。
「相手方」とは?
「相手方」とは相手側や相手側の人を指す言葉です。
指しているものは「先方」と同じですが、「相手方」は身内間での会話だけでなく、客や社外の相手などビジネス関係上の身内以外にも使えますし、契約書の文章にも使える言葉になります。
もちろん身内でない相手にも使えるというだけであって、同僚や上司などビジネス関係上の身内に対しても、第三者を指す時には使える言葉です。
その場にいない第三者を指す言葉であり、それを敬語にするというのはその場に居合わせない誰かに敬意を持った言葉を使うということになるためか、「相手方」の敬語表現はありません。
「相手方」と同じ意味で向こうと言い換えることができるので、むしろ「相手方」自体がある程度丁寧なニュアンスを持った言葉と言えるでしょう。
「先方」と「相手方」の違い
「先方」と「相手方」の違いを、分かりやすく解説します。
身内間での会話でその場にいない相手や相手側を指す時に使う言葉が「先方」で、会話している相手を選ばずに第三者を指す言葉が「相手方」です。
身内間で多少丁寧に「相手方」を指す言葉が「先方」と言うこともできます。
「先方」は社内の相手などビジネス関係上の身内にしか使うことはできませんが、「相手方」はそういった関係の相手にも、社外の人など身内以外の相手にも同じように使える言葉です。
また「先方」には敬語表現として先様という言葉がありますが、「相手方」には敬語表現がありません。
まとめ
「先方」と「相手方」の違いは、社内での会話で社外の人などを指す言葉が「先方」で、話している相手が誰かに関わらず第三者を指す言葉が「相手方」と覚えておけば問題ないでしょう。
「相手方」には敬語がないので敬語として「先方」を使う人もいますが、会話相手が社外の相手だった場合違和感を与えかねない使い方です。