この記事では、「晴れ着」と「一張羅」の違いを分かりやすく説明していきます。
「晴れ着」とは?
正式な場所に着ていく晴れやかな服のことです。
たんに外出用に着る服のことではなく、華やかなさまのあるものをいいます。
成人式で振袖を着る人は少なくありません。
成人式は市区町村などが行っている正式なものです。
そして、振袖は明るい色を使用しており、柄も明るいものが多く、華やかさがあります。
これは、この言葉が指すものにあてはまります。
着物ならすべてこの言葉が指すものにあてはまるのかというと、そうではありません。
葬式などのときに着物を着ることがあります。
この着物は黒を基調としており、華やかさはありません。
そのため、葬式で着る着物はこの言葉が指すものではないです。
正月になると、芸能人が着物を着てテレビ番組に登場することが珍しくありません。
正月はめでたいものなので、着ているものはめでたいことにふさわしい華やかなものであることが多いです。
このときに着ている華やかな衣服も、この言葉が指すものです。
「晴れ着」の使い方
正式な場所に着ていく晴れやかな服を指して使用する言葉です。
「一張羅」とは?
「一張羅」には2つの意味があります。
ひとつは、その人が持っている衣服の中で唯一上等なものです。
ある人はいくつかのスーツを持っています。
普段着ているスーツは、ジャケット、ズボン、ネクタイ、シャツのセットで1万円もしません。
その中で、たった一つだけ10万円するスーツがあります。
この人が持っているものの中では一番上等なものです。
この一着以外に上等なものは持っていません。
このような、たった一つだけの上等な衣服のことをこの言葉は指しています。
もう一つの意味は、たった一着だけの衣服です。
それ以外には持っていなくて、その一枚だけであるという意味です。
服をほとんど持っていないことを意味しています。
「一張羅」の使い方
上等な衣服に対して使われる言葉です。
上等な衣服を何枚も持っている場合には使用せず、一枚だけ持っているときに使用をします。
「晴れ着」と「一張羅」の違い
どちらも日常で気軽に着るようなものでない点が似ています。
前者は晴れやかな服のことです。
上等であることが少なくありませんが、上等という意味は含まれていません。
後者は上等な服のことで、それが持っているものの中でもっともよい場合をいいます。
「晴れ着」の例文
・『晴れ着を着るのを楽しみにしている』
・『晴れ着をレンタルする』
・『晴れ着を汚さないように気をつける』
・『晴れ着を譲ってもらった』
「一張羅」の例文
・『一張羅を着て結婚式に出席する』
・『一張羅を大切に手入れする』
・『カシミヤを使っている一張羅』
・『思い切って購入をした一張羅』
まとめ
一方は人目を引くような華やかな服のこと、もう一方は持っているものの中でもっとも上等な服のことを意味しています。