この記事では、「玄米」と「発芽玄米」の違いを分かりやすく説明していきます。
「玄米」とは?
もみ殻を取り除いただけの米です。
米は稲になる実を食べられる状態にしたものです。
稲の実の構造は中心部分から、胚乳、亜糊粉層、糊粉層、種皮、果皮、もみ殻となっています。
また、胚芽と呼ばれる部分も含まれています。
日本の場合は秋ごろになると稲に実がなります。
この実には、もみ殻という硬い殻が付着しています。
もみ殻は人間の消化酵素では消化できず、また硬くて食べてもおいしくないので、食用にするために取り除きます。
この状態のものが「玄米」です。
もみ殻だけを取り除いており、胚乳、亜糊粉層、糊粉層、種皮、果皮、胚芽などは残っています。
最外層は果皮で覆われています。
果皮は果物でいうと皮の部分にあたり、やや硬いです。
そのため、「玄米」は白米に比べて硬さがあります。
白米は、種皮、果皮、胚芽などを取り除いています。
米の栄養素の多くは、種皮、果皮、胚芽などに含まれています。
これらが残っている「玄米」は、白米に比べて栄養素を多く含んでいます。
白米と「玄米」の栄養価を比べると、ビタミンB1は約8倍、ビタミンB2は約1. 5倍、食物繊維は約4. 6倍にもなります。
「玄米」の使い方
食用とする米で、もみ殻だけを取り除いたものを指して使用します。
5分づき、3分づきなどがありますが、「玄米」といったときには、分づき米でないものを指すことが多いです。
「発芽玄米」とは?
玄米を発芽させたものです。
発芽とは、植物の種子が芽を出すことです。
玄米は稲の実で、これを蒔けば芽がでます。
アサガオ、ヒマワリ、オシロイバナなどは、土に種を蒔いて発芽させますが、「発芽玄米」は土に蒔きません。
食用とするものなので、土に蒔いてしまえば土が付着し、食べる際にはそれを洗わなければならず、手間がかかります。
「発芽玄米」は、発芽させるために水につけています。
種子は水を吸収すると発芽をします。
水温などにもよりますが、1日ほど水に浸しておけば芽が出てきます。
米の先端に小さな尖ったようなものがでてきて、これが芽です。
自分で発芽させることもできるし、すでに発芽した状態で売られているものもあります。
「発芽玄米」の使い方
芽がわずかに出ている玄米を指して使用します。
稲の栽培のために発芽させたものではなく、食用のものをこう呼んでいます。
「玄米」と「発芽玄米」の違い
どちらも米からもみ殻だけを取り除いたものですが、発芽しているかどうかという点に違いがあります。
発芽しているのは後者です。
発芽することで栄養価に違いがでます。
「玄米」の例文
・『玄米を土鍋で炊く』
・『毎日玄米を1合食べています』
「発芽玄米」の例文
・『発芽玄米がおいしい』
・『お弁当に発芽玄米を持って行く』
まとめ
どちらももみ殻を取り除いた米を指しているのですが、発芽しているかどうかという点に違いがあります。