「後悔先に立たず」と「覆水盆に返らず」の違いとは?分かりやすく解釈

「後悔先に立たず」と「覆水盆に返らず」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「後悔先に立たず」「覆水盆に返らず」の違いを分かりやすく説明していきます。

「後悔先に立たず」とは?

「後悔先に立たず」とは?

やってしまったことを後になって残念に思っても、もとの状態に戻すことはできない、という意味です。

これをやったら後悔するだろうなと、何かをする前にわかっていれば、そのことをやらないでしょう。

しかし、実際にはそうなりません。

やってしまってから、やっぱりやらなければよかったと思うのです。

そうなってから残念に思っても、何かをする前の状態に戻ることはできません。

ダイエット中のことで考えてみます。

ダイエット中には、ケーキなどカロリーが高いものの摂取は控えることが一般的です。

食べ過ぎで摂取カロリーが多くなり、消費カロリーよりも摂取カロリーが上回れば、使われなかった分が脂肪として体にたまります。

しかし、ケーキバイキングに誘われたり、プレゼントでお菓子をもらったりすると、つい食べてしまうことがあります。

そして、翌日体重計にのって体重が増えていることがわかり、後悔をするのです。

しかし、食べて体についたものを、すぐにそぎ落とすことはできません。

このような状態が「後悔先に立たず」です。

「後悔先に立たず」の使い方

ことわざとして使用をします。

後のことをよく考えずに行動をすると後悔することになるかもしれないから、大きなことになる前によく考えなさい、といったことを伝えたいときに使用することがあります。

「覆水盆に返らず」とは?

「覆水盆に返らず」とは?

「覆水盆に返らず」には2つの意味があります。

一つは、一度別れた夫婦の仲は元に戻らないことのたとえです。

中国の周代に太公望という人がいました。

この人は妻と別れています。

太公望が周に斉に封ぜられたとき、離縁した妻が復縁を求めてきました。

そのとき太公望は盆の水をこぼし、この水をもとに戻せたら求めに応じようといい、復縁を拒みました。

この話が由来になっているといわれています。

ここに出てくる盆とは、日本で使っている薄いお盆のことではなく、鉢やボウルのような器を指しています。

もう一つの意味は、一度したことは取り返しがつかないことのたとえです。

盆の水をもとに戻せないことからきているたとえになります。

「覆水盆に返らず」の使い方

一度やったことは取り返しがつかない、というたとえとして使用します。

「後悔先に立たず」と「覆水盆に返らず」の違い

「後悔先に立たず」と「覆水盆に返らず」の違い

2つの言葉は、やったことは元に戻せない、といった意味を持っていますが、同じ意味なのではありません。

前者は、後悔しないように何かをやる前によく考えなさい、といった戒めの意味が込められています。

後者は、やったことは取り返しがつかないというたとえです。

まとめ

まとめ

やったことの取り返しはつかない、といった意味を持っている2つの言葉ですが、同じ意味ではありません。

一方は後悔しても取り返しがつかないという意味を持っており、もう一方は後悔という意味は含まれていません。