この記事では、「固持」と「堅持」の違いを分かりやすく説明していきます。
「固持」とは?
意見や信念などが簡単に揺るがず、それを守って変えないことです。
自分の意見を言い張って譲らない、守り続ける、外の力で容易に変わることがないといった意味になります。
AさんとBさんが喧嘩をしました。
BさんはAさんに対して怒っていて、簡単に許すことができません。
そのため、「許しました」という態度は見せたくなく、Aさんに対して怒っているような態度を取り続けています。
周囲の人たちは「許してあげなよ」といいますが、許そうとはしません。
Aさんが悪いという自説があり、それを変えようとしないのです。
これは、ある態度を「固持」し続けるということができます。
今度はアニメ作品のことで説明をします。
あるアニメは、細かいところまで描いており、ストーリーがよく、非常にクオリティが高いと評判です。
製作者は、絶対にクオリティを落とさないという自分の意見を固く守り続けています。
高いクオリティのものを作るには、精神的にも体力的にも大変で、ときにはやめたいと思うこともあるのですが、クオリティは落とさないという信念を持っており、それは変えるつもりがありません。
これは信念を固く守っているといえます。
「固持」の使い方
人間の考えや信念について使用をします。
それが簡単には揺るがず、守り続けている場合をいいます。
「堅持」とは?
自分の考え、態度、方針などが簡単には揺るがず、守って譲らないことです。
仕方がないからこれでいいだろう、といったことはしないさまを意味します。
ある地域で、特定の時期に鮒ずしを食べるという伝統があったとします。
鮒ずしは各家庭で作ります。
作るには手間がかかり、忙しい現代人には面倒なことです。
それでも、古くから続いていることなので、この伝統を変えようとはしません。
鮒ずしでなくてもいいか、食べなくてもいいかということにはしないのです。
これは伝統を「堅持」するといいます。
「堅持」の使い方
考え、態度、方針などについて使用をします。
これらが簡単には揺るがず、守って譲らない場合をいいます。
妥協してしまう場合には使用しません。
「固持」と「堅持」の違い
かたく守るという意味が似ているのですが、使い方に違いがあります。
「固持」は意見や信念について使うことが多く、「堅持」は考え、態度、方針について使うことが多いです。
伝統についてはどちらも使います。
「固持」の例文
・『自分のスタイルを固持する』
・『主張を固持し続ける』
・『慎重な姿勢を固持している』
・『いつまで固持し続けているのだろう』
「堅持」の例文
・『これまでの方針を堅持する』
・『古い伝統を堅持する』
・『指導体制を堅持する』
・『それを堅持し続ける意味はあるのだろうか』
まとめ
簡単には揺るがず守り続けるという意味が似ていますが、使い方に違いがあります。