この記事では、「叙述」と「描写」の違いを分かりやすく説明していきます。
「叙述」とは?
「叙述」とは、物事を順番に、言い表したり、書き記していくことを言います。
よく聞く言葉として「叙述トリック」というものがあります。
これは推理小説におけるトリックの一つで、読者の先入観や思い込みを利用するものです。
同じ文章なのですが、後から「そういうことか!」と驚くのが楽しいものです。
推理小説においては「叙述トリック」と言ってしまうとそれでネタがばれてしまいます。
しかし「叙述トリック」とわかっていても、どの「叙述」が「トリック」なのだろうかと想像しながら読む楽しみもあります。
「描写」とは?
「描写」とは、芸術的表現においてよく使われる言葉で、客観的に形、事のなりゆき、感情などを、絵画、言葉、音楽などで的確に表現することを言います。
「彼は簡単なイラストでその人の特徴を巧みに描写している」「これは揺れ動く感情を描写した曲です」などと使います。
「叙述」と「描写」の違い!
「叙述」と「描写」の違いを、分かりやすく解説します。
「叙述」とは物事を順番に、言い表したり、書き記すことを言います。
「叙述ミステリー」「正直に叙述した小説」などと使います。
一方で「描写」ですが、こちらは物の形、物事のなりゆき、自分、もしくは他人の感情など絵、言葉、音楽などを使って的確に表すことを言います。
似たような意味合いですが、違いがあります。
まず「叙述」は言葉に使うものです。
口で言う、文章で書き記す、基本的にこの二つの種類に対して言います。
「描写」の場合は、絵、工作、映画、音楽、小説など、わりと広い範囲で使われる言葉です。
使い分ける為に簡単に覚えるとするならば「叙述」は順番に言う、書くこと、「描写」は的確に表すという風に頭に入れておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「叙述」と「描写」の意味と違いを説明しました。
似ているような印象ですが、意味としては違う言葉ですので、正しく使いわけるようにしましょう。