「専従」と「専任」の違いとは?分かりやすく解釈

「専従」と「専任」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「専従」「専任」の違いを分かりやすく説明していきます。

「専従」とは?

「専従」とは?

その仕事だけに携わることです。

「専」にはもっぱら、そのことだけをする、「従事」にはたずさわる、仕事につくという意味があります。

このことからも、「専従」にはもっぱらその仕事に携わるという意味があることがわかります。

学校の図書室は、学校司書をおくことが努力義務とされています。

学校司書とは、もっぱら学校の図書室の仕事に携わる人のことです。

学校には、教師、養護教諭、スクールカウンセラー、用務員など、さまざまな役割を持つ人たちがいますが、学校司書は生徒に学問を教えたり、生徒の手当てをしたりすることはなく、図書室の仕事だけをします。

その仕事だけに携わっており、このことを「専従」といいます。

「専従」の使い方

その仕事だけに携わることを指して使用をします。

他の仕事もしている場合には使用しません。

「専任」とは?

「専任」とは?

一つの任務だけを持つことです。

「任」にはしごと、役目につくという意味があります。

任務とは、果たさなければならない事柄のことです。

「専任」は、いくつも果たさなければならないことを持っていることではなく、一つだけ持っていることを意味します。

「専任研究員」という人がいます。

この人は、ある研究だけを行っています。

いくつもの事柄の研究をしているのではないのです。

研究という果たすべき事柄があり、担当しているのは1つだけなので「専任」といいます。

「専任オペレータ」という人もいます。

コールセンターの場合だと、電話対応をする人を指します。

企業などによっては、電話対応をする人が他の業務にも携わっていることがありますが、「専任」の場合は電話対応だけをします。

他の任務にはあたっていないのです。

このように、一つの任務だけを持つことを「専任」は意味しています。

「専任」の使い方

担当する任務が一つであることを指して使用する言葉です。

2つや3つなど、果たすべき事柄が1つ以上である場合には使用しません。

「専従」と「専任」の違い

「専従」と「専任」の違い

どちらの言葉にも、もっぱらという意味を持つ漢字である「専」が使用されています。

このことからもわかるように、どちらの言葉にももっぱらという意味が含まれています。

違いは、何がもっぱらなのかです。

「専従」は携わる仕事についていい、「専任」は担当する任務についていいます。

「専従」の例文

「専従」の例文

・『図書室業務に専従している』
・『専従捜査班』
・『農業に専従している』
・『放置自転車の撤去に専従している』

「専任」の例文

「専任」の例文

・『専任オペレーターが対応をします』
・『専任講師が教授する』
・『専任チームが担当をしている』
・『専任のエンジニアを雇う』

まとめ

まとめ

2つの言葉にはもっぱらという意味が含まれています。

この点は似ているのですが、何がもっぱらなのかという点に違いがあります。

一方は仕事、もう一方は任務についてをいいます。