「劣悪」と「粗悪」の違いとは?分かりやすく解釈

「劣悪」と「粗悪」の違いとは?言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「劣悪」「粗悪」の違いを分かりやすく説明していきます。

「劣悪」とは?

「劣悪」とは?

性質・状態・内容などが、他に比べて低いことです。

人間は豚・牛・鶏などを飼育し、それらの肉や副産物を食べています。

普段食べているものですが、どのように飼育されているのかを考えることは少ないでしょう。

鶏は多くの場合、身動きできないようなケージに入れられて飼育されています。

鶏同士で傷つけあわないように、くちばしの先端が切断されることもあります。

床は糞や羽で汚れています。

こういった環境で飼育されているのです。

人間がこのような環境で生活することは考えられないでしょう。

人間が生活する環境よりも、鶏が育てられている環境は状態が悪いのです。

この場合は「劣悪な環境」ということができます。

普通よりも環境の状態が悪いことを指しています。

このように、性質・状態・内容などが、他と比べて悪いことを「劣悪」といいます。

「劣悪」の使い方

他と比べて使用をします。

比べるのは、性質・状態・内容などです。

品質の等級については使用しません。

人間については使用しません。

「粗悪」とは?

「粗悪」とは?

品物の質が悪いことです。

品質についてを意味しており、態度や能力のことではありません。

揚げ物のことで考えてみます。

スーパーや飲食店などで、気軽に揚げ物を購入することができます。

いろいろな店で食べたことがある人はわかるでしょうが、店によって油の状態がよい・悪いなど、違いがあります。

何度も同じ油を使用していると油は劣化をしてきます。

このような油で揚げ物を作ると、揚げ物が臭くなったり、胃にもたれやすくなったり、べたっとした感じが強くでたりします。

高級和食店で出されるような揚げ物と比べたら、使い回しされた油を使用した揚げ物は質が劣っているといえるでしょう。

このような質が悪いことを意味しています。

「粗悪」の使い方

品物の質が劣っていることを指して使用します。

品物について使う言葉で、人間については使用しません。

また、質についての言葉で、能力や態度のことではありません。

「劣悪」と「粗悪」の違い

「劣悪」と「粗悪」の違い

どちらの言葉にも、他と比べて「悪い」という意味が含まれていますが、何が悪いのかという点が違います。

前者は性質・状態・内容などが悪いことです。

後者は品質が悪いことです。

どちらの言葉も人間には使用しません。

「劣悪」の例文

「劣悪」の例文

・『劣悪な環境を改善する』
・『劣悪な労働環境を見直す』
・『劣悪な練習環境でもめげずにがんばる』
・『劣悪な環境に不満がでる』

「粗悪」の例文

「粗悪」の例文

・『中には粗悪品が混ざっているので注意』
・『安いからと購入したら粗悪品だった』
・『見た目はそっくりでも中身は粗悪』
・『粗悪な品物が出回っている』

まとめ

まとめ

2つの言葉には「悪い」という意味が含まれていますが、何が悪いのかという点に違いがあります。

一方や性質や内容、もう一方は品質についての意味を持っています。