この記事では、「立つ鳥跡を濁さず」と「飛ぶ鳥跡を濁さず」の違いを分かりやすく説明していきます。
「立つ鳥跡を濁さず」とは?
立ち去るものは、あとが見苦しくないようにすべき、という意味です。
そこからいなくなるときには思い切りがよいことのたとえです。
「立つ鳥跡を濁さず」の「立つ」とは、座っている状態から立ちあがることではなく、飛び上がるという意味です。
ツルは毎年10月ころに日本にやってきて、2月や3月ころになると北西へ飛び立っていきます。
テレビでその様子が伝えられることがあり、見たことがある人もいることでしょう。
ツルが飛び立った後の土地が、ひどく荒されているということはありません。
他の鳥の場合でも、飛び立つ前と後ではほとんど変わりがありません。
跡を濁すことがなく、いさぎよいのです。
この言葉は鳥のことを指しているのではなく、人間も退くときにはいさぎよくすべき、ということを示唆しています。
「立つ鳥跡を濁さず」の使い方
たとえとして使用する言葉です。
未練なくさっぱりと退くことなどを指して使用します。
「飛ぶ鳥跡を濁さず」とは?
「立つ鳥跡を濁さず」に同じです。
「立つ」には、鳥や虫が飛び立つという意味があります。
そのため、「立つ」を「飛ぶ」に置き換えることができます。
しかし、「飛ぶ鳥」とすると空中を移動している鳥の意味にもなります。
「立つ」は地面や水面から飛び立つことですが、「飛ぶ鳥」はすでに地面や水面から飛び立っており、空中を移動している状態なのです。
しかし、「立つ鳥」であっても「飛ぶ鳥」であっても、退くときにはいさぎよいです。
未練たらしくしていることはありません。
跡を濁すことがなく、すみやかにその場からいなくなります。
この言葉は、退き際のいさぎよいさまを例えています。
「飛ぶ鳥跡を濁さず」の使い方
たとえとして使用する言葉です。
未練なくさっぱりと退くことなどを指して使用します。
「立つ鳥跡を濁さず」と「飛ぶ鳥跡を濁さず」の違い
どちらの言葉も同じ意味です。
立ち去るときには、見た感じが不愉快でないようにすべき、という意味が込められています。
立つ鳥も飛ぶ鳥も、立ち去るときの見た目が不愉快ではありません。
その場からいなくなった後、もともといた場所が見苦しくなることもないです。
退くときはいさぎよいといえるでしょう。
どちらの言葉も、このようなさまを意味しています。
「立つ鳥跡を濁さず」の例文
・『立つ鳥跡を濁さずという言葉があります』
・『立つ鳥跡を濁さずをルールにしています』
・『立つ鳥跡を濁さずを宴会に適用する』
「飛ぶ鳥跡を濁さず」の例文
・『飛ぶ鳥跡を濁さずの気持ちで引っ越しをする』
・『飛ぶ鳥跡を濁さずと誰かが言っていた』
・『飛ぶ鳥跡を濁さずを実践している』
まとめ
「立つ鳥」「飛ぶ鳥」と表現は違いますが、同じことを指しています。
どちらもことわざで、たとえとして使用されています。