この記事では、「訓示」と「挨拶」の違いを分かりやすく説明していきます。
「訓示」とは?
「くんじ」と読みます。
訓示とは、立場や年齢が上の者が下の者へ伝える教えのことです。
また、伝える行為そのものも訓示です。
例えば、4月になると新入社員へ対して社長が社員としての心得についてスピーチを行うのが、多くの会社で入社式における慣例となっています。
また、入学式では校長先生が新入生に対して学びを疎かにしないよう注意し、どのように学べばいいのか具体的な例を挙げるなどしながら教えてくれます。
社長が社員へ、そして校長が学生へ教えたり注意したりする言葉も伝える行為そのものも訓示なのです。
つまり、教え示すことが訓示になります。
一般的に、訓示をいただくような場面では話が長く、分かり辛いために嫌がられる傾向にあります。
ただし、その場合は話し手に問題があるのでしょう。
通常は、心に残り役に立つことこそが訓示なのですが、そのことを意識して話さなければ上手くは伝わらないものです。
「挨拶」とは?
挨拶には、大きく分けて2つの意味があります。
ひとつは、「おはようございます」「こんにちは」などの挨拶です。
誰かと会った際に相手に対して掛ける言葉やその言葉と共に行うお辞儀などの動作を意味します。
この挨拶は対人関係を円滑にするため、とても重要です。
挨拶を疎かにしてしまうと、「挨拶もろくにできない人」と認定され、敬遠されてしまうこともあるので気を付けなければなりません。
そして、もうひとつは行事などの際に述べる言葉、また述べる行為そのもののことです。
具体的には、入社式や入学式での挨拶は祝辞といってお祝いの気持ちを述べます。
また、結婚式などで新郎新婦は参列してくれた親族や友人に対して謝辞によって感謝の気持ちを伝えます。
この祝辞や謝辞を述べることも挨拶なのです。
その場合には、「お祝い申し上げます」「心より感謝致します」という挨拶で気持ちを伝えます。
「訓示」と「挨拶」の違い
「訓示」と「挨拶」の違いを、分かりやすく解説します。
訓示は、社会的地位や年齢が上である人が下の人に対して教えたり注意をしたりする行為、またそのために伝えた言葉のことです。
一方の挨拶は、自分の気持ちを伝える行為、またそのための言葉を意味します。
「おはようございます」など、毎日のように使われる挨拶もありますが、特別なときに伝える祝辞や謝辞も挨拶の一種です。
訓示と挨拶では伝える意図が大きく異なります。
まとめ
訓示と挨拶の意味は違いますが、共に適した伝え方が大切です。
訓示は聞く人に伝わりやすい言葉を選び、何を伝えたいのかを意識しなければ意味がありません。
挨拶も同様です。
相手に会い、気持ちよく口にした「おはようございます」を何度も繰り返せば、挨拶を交わすだけで相手を信頼することができるようになります。
誰かに誤解されず理解してもらうためには、ちょっとしたコツが必要です。