この記事では、「推奨」と「推賞」の違いを分かりやすく説明していきます。
「推奨」とは?
優れているところを挙げて人にすすめることを「推奨」と言います。
「推奨」の「推」には、前へおし出す、選んですすめる、といった意味があり、「奨」にも、すすめる、といった意味があります。
このような漢字を用いる「推奨」には、その漢字の意味通り、人にすすめるといった意味があり、そのうえですすめるものの良い点、すぐれている点を挙げたうえで、人にすすめるといった意味の言葉となります。
「推奨」の類語には、「おすすめ」や「薦め」、「勧告」、「勧め」、「一押し」などといった言葉があります。
「推奨」の使い方
「推奨」は、「推奨する」や「推奨している」などといった使い方のほか、「推奨商品」や「学校推奨」、「推奨銘柄」、「推奨品」などといった言葉があります。
「推賞」とは?
あるものや人のすぐれている点を他の人に向かってほめたたえることを「推賞」と言います。
「推賞」の「推」には、前へ押し出す、えらんですすめる、といった意味があり、「賞」には、ほめる、ほめたたえる、といった意味があります。
このような漢字を用いる「推賞」には、その漢字の意味通り、すぐれたものを人にほめるといった意味があります。
「推賞」の類語には、「推薦」や熱賛」などがあります。
「推賞」の使い方
「推賞」は、「推賞する」や「推賞した」などといった使い方のほか、「推賞に値する」や「推賞作品」などといった言葉があります。
「推奨」と「推賞」の違い
同じすすめる行為でも、少し中身が異なる「推奨」と「推賞」。
「推奨」には、物事や人を他人にすすめるといった意味しかありませんが、「推賞」には、すすめる中で、その物事や人が素晴らしい、優れている、といったようにほめたたえる行為が伴います。
この、ほめる、という行為において、「推奨」と「推賞」には大きな違いがあります。
「推奨」の例文
・『なにを選べば良いのか、よくわからなかったので、大学が推奨するパソコンなどを購入することにしました。』
・『学校が推奨する教材を買っておけば、間違いないだろう。』
・『子供にたくさんの絵本を読んであげたいのなら、図書館の利用を先輩ママとして推奨します。』
・『お土産選びに困ったので、そのお店の推奨商品を購入することにしました。』
「推賞」の例文
・『彼は、推賞に値する成績を修めました。』
・『審査委員が推賞する作品は、すべて素晴らしかったと思います。』
・『この作品は、審査員全員が推賞する作品ということもあり、非常に素晴らしい作品でした。』
・『大学受験に向け教材選びを行う際、先生が推賞する教材を購入し成功でした。』
まとめ
相手に対しすすめる行為でも、「推奨」と「推賞」には明確な違いがあります。
ほめる行為を伴うものなのかを踏まえ、どちらが適した言葉なのかを考えることが大切です。