この記事では、「直截」と「直接」の違いを分かりやすく説明していきます。
「直截」とは?
「直截」には2つの意味があります。
ひとつは、すぐに物事の善悪・適否を下すことです。
また、そのさまです。
ある事柄をした人がいたとします。
この人の行ったことがよいことなのか、悪いことなのか判断をして決めなければなりません。
しばらく時間を置いて判断を決めることもできれば、すぐに判断して決めることもできます。
「直截」が意味するのは後者のさまです。
時間を置かないで善悪・適否の判断を下すことを意味します。
もう一つの意味は、遠回しないい方はせず、ずばりということです。
まわりくどいことはせず、単刀直入にいうさまをいいます。
ある仕事をしている人がいたとします。
この人が行っている仕事は本当に儲かるのか疑問に思い、本当のところはどうなのか知りたいと考えている人がいます。
遠回しにいえば「仕事はどうですか」といったいい方ができるでしょう。
ずばり聞きたいことをいう場合だと「仕事は儲かりますか」となるでしょう。
こういったずばりということを意味しています。
「直截」の使い方
善悪・適否の判断をすぐに下す、単刀直入に言うという意味で使用をします。
「截」は常用漢字表にない漢字です。
「ちょくさつ」と読むこともあります。
「直接」とは?
あるものとあるものがじかに接すること。
間に何もはさまないで接すること、関係することです。
地面に座ることで考えてみます。
ピクニックをして公園などでお弁当を食べるとき、地面に座ることがあるでしょう。
レジャーシートがあれば、それを敷いてその上に座ると思います。
これは、自分のお尻と地面の間にレジャーシートがあるので「直接」地面に座っていることにはなりません。
レジャーシートなど間に何もなければ、お尻と地面が接します。
これを「直接地面に座る」といいます。
弟にいいたいことがあったとします。
弟にいいたいことを母に伝えて、母から弟に伝えてもらう場合、弟と私の間には母が入っています。
これは「直接」ではありません。
間に誰もはさまず、私から直接弟に伝えることは「直接」といえます。
「直接」の使い方
間に何もはさまないで触れたり、関係を持ったり、働きかけたりすることに使用します。
物理的な距離は関係ありません。
「直截」と「直接」の違い
どちらの言葉も「ちょくせつ」と読みますが、意味は異なります。
前者はすぐに善悪などの判断を下すことや、単刀直入にいうこと、後者は間に何も挟まないで触れたり、関係を持ったりすることです。
「直截」の例文
・『直截ないい方』
・『直截的な表現を避ける』
・『直截な発言』
・『直截に言ってもいいですか』
「直接」の例文
・『直接手に取ってください』
・『直接手紙を渡す』
・『直接話をつける』
・『本人が直接電話をする』
まとめ
「ちょくせつ」と読みは同じ2つの言葉ですが、意味は異なります。