この記事では、「依る」と「拠る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「依る」とは?
「依る」は「よる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ものごとも性質や内容に従う」という意味で、その時の状態に応じて変化することです。
2つ目は「動作の主体となる者を表す」という意味で、誰がそれをするかということです。
3つ目は「それと限る」という意味で、一つのものごとに限定することです。
4つ目は「ある手段とする」という意味で、何かをする手段のことです。
5つ目は「一つに頼る」という意味で、あるものに依存している状態です。
上記に共通するのは「あるものごとの主体となるもの」という意味です。
「依る」の使い方
「依る」は「ものごとも性質や内容に従う」「動作の主体となる者を表す」「それと限る」「ある手段とする」「一つに頼る」という意味で使われます。
動詞として「依る・依った」と使われたり、副詞として「~に依って」「~に依り」と使われたりします。
基本的に、あるものごとに直接関係することや、動作の主体となることに使われる言葉です。
「拠る」とは?
「拠る」は「よる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「あるものごとを確信させる元とするもの」という意味で、あるものごとの根拠とするもののことです。
2つ目は「あるものに則る」という意味で、あらかじめある規定や決まりに添っていることです。
3つ目は「立てこもる」という意味で、ある場所を根城として居座ることです。
上記に共通するのは「元となる」という意味です。
「拠る」の使い方
「拠る」は「あるものごとを確信させる元とするもの」「あるものに則る」「立てこもる」という意味で使われます。
動詞として「拠る・拠った」と使われたり、副詞として「~に拠って」「~に拠り」と使われたりします。
基本的に、ある行動をする時に、根拠となるものに使われる言葉ですが、読み方が難しい為に日常ではあまり使われません。
「依る」と「拠る」の違い
「依る」は「あるものごとに直接関係すること」「動作の主体となること」という意味です。
「拠る」は「ある行動をする時に、根拠となるもの」という意味です。
「依る」の例文
・『政治に関しては人に拠って考え方が違う』
・『敬語を使うかカジュアルな言葉を使うかは時と場合に依る』
・『合格するかどうかはどれだけ勉強したかに依る』
・『プロのミュージシャンに依る演奏は素晴らしい』
「拠る」の例文
・『天気予報に拠るとこれから激しい雷雨になるそうだ』
・『東京都の条例に拠るとそれは違反行為に当たる』
・『専門家が集まって、話し合いに拠り結論を出すことになった』
・『研究者たちが実験に拠り作成した論文を発表する』
まとめ
今回は「依る」と「拠る」について紹介しました。
「依る」は「関係すること」「動作の主体」、「拠る」は「根拠となるもの」と覚えておきましょう。