文中などでよく用いられる「並びに」と「又は」。
この記事では、「並びに」と「又は」の違いを分かりやすく説明していきます。
「並びに」とは?
「並びに」は、前後2つの事柄をつなぐ際に用いられる言葉です。
言い換えれば、「と」と同じで、「A並びにB」といった形で用いられます。
このAとBには、同じジャンルのものが入るものとなります。
「並びに」は、「と」と置き換えることができるほか、「かつ」や「更に」、「加えて」、「そのうえ」などといった言葉にも置き換えることができます。
英語で言えば「並びに」は「And」です。
「並びに」の使い方
基本的に同じジャンルの言葉をつなぎ合わせる際に用いられる「並びに」。
そのため、「住所並びに電話番号」や「鉛筆並びに消しゴム」といったような形で用いられます。
そのほか、「並びにご参列の皆様」や「並びに関係者の皆様」などといった形でイベント会場などといった場所でアナウンスされる際にも用いられます。
「又は」とは?
「又は」は、似通った2つ以上の事柄のうち、どれか1つを選ぶ際に用いられる言葉です。
言い換えれば、「か」と同じで、「A又はB」といった形で用いられます。
このAとBにおいては、似通った事柄が基本です。
「又は」は、「か」に置き換えることができるほか、「また」や「もしくは」、「あるいは」、「ないし」などといった言葉にも置き換えることができます。
英語で言えば「又は」は、「or」です。
「又は」の使い方
基本的に似通った2つ以上の事柄のうち、どれか1つを選ぶ際に用いられる言葉「又は」。
そのため、「お肉又はお魚」や「フランス語、ドイツ語、又はスペイン語」などといった形で用いられます。
「並びに」と「又は」の違い
「並びに」も「又は」も、文章中で言葉をつなぎ合わせる際に欠かせない言葉となります。
そのうえで、それぞれが持つ意味が異なります。
「並びに」は、前後2つの事柄をつなぐ際に用いられる言葉。
「又は」は、似通った2つ以上の事柄のうち、どれか1つを選ぶ際に用いられる言葉。
そのため、「A並びにB」と「A又はB」とでは、全く異なった意味を持つこととなります。
「並びに」の例文
・『お手数をおかけしますが、こちらにご住所並びにお電話番号をお書きください。』
・『出席者並びに関係者の皆様は、こちらにお並びください。』
・『生徒並びに保護者の皆様は、こちらにて受付させて頂きます。』
・『ここでは、ボール遊び並びにスケートボードの使用が禁止されています。』
「又は」の例文
・『メインは、お肉又はお魚からお選びください。』
・『明日の天気は、雪又はみぞれになる予報です。』
・『私は、今回、放送委員、保健委員、又は体育委員の中から役員を選ぶつもりです。』
・『グランド整備は、野球部又はサッカー部で行ってください。』
まとめ
言葉を並べる際の接続詞として用いられる「並びに」と異なったものを並べる際に用いる「又は」。
その違いを踏まえ、適切に用いなければなりません。